シモジマオンラインスタッフ
公開日:2025/05/23 00:00
更新日:2025/10/08 13:44
周波数とは?違うと家電が使えない?引越し前に知っておくべきポイント

引越し先で「家電が使えなくなったらどうしよう…」と不安になったことはありませんか?その原因のひとつが、東日本と西日本で異なる「電力の周波数」です。東日本は50Hz、西日本は60Hzと分かれており、この違いが家電の動作に影響することがあります。本記事では、周波数の基本から日本国内の地域差、家電への影響、引越し時の注意点やトラブル対策まで、知っておきたいポイントをわかりやすく解説します。引越し前に知っておくことで、家電トラブルを未然に防げますよ。
この記事は、包装用品・店舗用品の通販 「シモジマオンラインショップ 」が監修しています。
電気や電源の周波数とは?Hzとは?

電気に関する話でよく聞く「周波数(Hz)」。これは、電流が1秒間に何回振動するかを示す単位です。普段は意識しないかもしれませんが、電力の仕組みや家電の動作に深く関わっています。ここでは、周波数の基本と電力供給との関係についてやさしく説明します。
周波数の基本概念
周波数とは、ある現象が一定時間内に繰り返される回数を指し、通常はヘルツ(Hz)という単位で表されます。電気においては、電流が1秒間に何回「波打つ」か、つまり振動する回数を表すもので、もう少し詳しく言えば、交流電流が1秒間に何回プラスとマイナスを繰り返すかを示します。たとえば50Hzなら1秒間に50回、60Hzなら60回振動していることになります。電気製品は特定の周波数で設計されているため、異なる周波数で使用すると誤作動や故障の原因となることがあります。
電力供給と周波数の関係性
日本の電気は、発電所から変電所を通じて各家庭へ届けられますが、このときに送られる電気には地域ごとの周波数(50Hzまたは60Hz)が設定されています。電力会社は、地域に応じた周波数で安定した電気を供給することで、家電が正しく動くように調整しています。しかし、周波数が異なる地域へ引越すと、同じ家電でも動作に違いが出たり、最悪の場合は使えなくなるケースもあります。そのため、電力と周波数の関係を理解しておくことは、引越しや家電選びにおいてとても重要です。
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日本における周波数

実は日本は、世界的にも珍しい「周波数が地域で分かれている国」です。具体的には、東日本は50Hz、西日本は60Hzという2つの異なる周波数が共存しています。この分かれの起源は明治時代にさかのぼります。当時、東京ではドイツ製の発電機(50Hz)、大阪ではアメリカ製の発電機(60Hz)が導入され、それぞれの地域でその周波数が定着しました。そして現在もそのままの区分が続いており、おおよそ静岡県の富士川と新潟県の糸魚川を結ぶライン(フォッサマグナ)を境界として、周波数が分かれています。この歴史的経緯から、日本では「周波数の違いによる家電の使い分け」や「変換装置の必要性」といった問題が今なお残っているのです。
| 周波数 |
都道府県・地域 |
| 50Hz |
北海道、青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県、長野県(北部)、新潟県(糸魚川以東)、静岡県(富士川以東) |
| 60Hz |
新潟県(糸魚川以西)、富山県、石川県、福井県、長野県(南部)、岐阜県、静岡県(富士川以西)、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、岡山県、島根県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県 |
| 混在地域 |
新潟県(糸魚川周辺)、長野県(南北で混在)、静岡県(富士川周辺) |
東日本の周波数:50ヘルツとは?
東日本では、50Hzの周波数が主に使用されています。対象地域は、北海道・東北・関東・甲信越・静岡県の東部などです。これらのエリアでは、電力会社が一貫して50Hzで電気を供給しており、基本的には50Hz対応の家電であれば問題なく使用できます。ただし、60Hz専用の家電を持ち込むと、正しく動作しなかったり、性能が落ちることもあるため注意が必要です。
西日本の周波数:60ヘルツとは?
一方、西日本では60Hzが標準となっています。対象地域は、中部地方の一部(愛知県・岐阜県西部など)から近畿、中国、四国、九州にかけてのエリアです。60Hz対応の家電が一般的に流通しており、電力会社もこの周波数で安定供給しています。東日本で使われていた50Hz専用の家電をそのまま使うと、動作に支障が出たり、トラブルの原因になることがあります。
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家電と周波数の関係:東日本・西日本で使うときの注意点

引越し先で家電をそのまま使って問題ないかどうかは、「周波数への対応」によって異なります。日本では東日本が50Hz、西日本が60Hzという異なる周波数で電力が供給されているため、特に周波数に影響を受ける家電を持って引越す場合には注意が必要です。ここでは、周波数に関する家電の3つのパターンを紹介し、それぞれの特徴と注意点を解説します。
周波数を問わず使える家電製品
現在の家電製品の多くは、50Hzと60Hzの両方に対応した「ヘルツフリー」タイプが一般的です。冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、照明器具などの製品には「50/60Hz対応」と明記されていることが多く、これらは日本全国どこでもそのまま問題なく使えます。引越し先が異なる周波数帯だったとしても、追加の対応や買い替えは不要です。製品の仕様欄やラベルで確認しておくと安心です。
| 種類 |
家電製品例 |
| 生活家電 |
エアコン、掃除機、アイロン、LED電球、白熱電球、電気コンロ、電気ストーブ、電気こたつ、電気毛布 |
| キッチン・厨房家電 |
炊飯器、電気ポット、トースター、ウォーターオーブン |
| オフィス機器 |
パソコン、スマートフォン充電器 |
| 音響・メディア機器 |
テレビ、ラジオ、ブルーレイレコーダー、DVDレコーダー、ビデオデッキ |
地域によって動作に差が出る家電
中には、周波数の違いによって動作速度や性能に差が出る家電もあります。たとえば、モーターを使う機器(扇風機、ミシン、一部の洗濯機など)や一部の電動工具では、周波数に応じて回転数が変わることがあり、「動くけどいつもより遅い・速い」と感じることがあります。安全上は問題なくても、使用感や仕上がりに差が出る場合があるため、製品仕様を確認し、気になる場合は周波数に合った機種への買い替えを検討しましょう。
| 種類 |
家電製品例 |
| 生活家電 |
洗濯機、空気清浄機、加湿器、扇風機、換気扇、ドライヤー |
| キッチン・厨房家電 |
冷蔵庫、ミキサー、ジューサー |
使用環境によっては動かない家電も
特に注意が必要なのが、片方の周波数にしか対応していない家電(単一周波数対応)です。代表的な例は、一部の古い電子レンジ、精密機器、オーディオ機器などで、「50Hz専用」や「60Hz専用」と記載されているものがあります。これらを異なる周波数地域で使うと、起動しなかったり、故障の原因になることも。引越し前に必ず仕様をチェックし、必要に応じて変換器(周波数変換器)の使用や買い替えを検討する必要があります。
| 種類 |
家電製品例 |
| 生活家電 |
洗濯機、乾燥機、電気時計、タイマー、蛍光灯 |
| キッチン・厨房家電 |
電子レンジ |
| 音響・メディア機器 |
ステレオ、テープレコーダー |
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周波数が異なる地域の家電使用についての注意点

周波数の異なる地域へ引越す際には、持っている家電がそのまま使えるのかどうかを確認することが大切です。特に、50Hzまたは60Hzのいずれかにしか対応していない製品の場合、そのまま使用すると故障や発火などのリスクがあるため、事前のチェックと対策が必要になります。ここでは、代表的な2つの対応方法について紹介します。
変換装置の使用
片方の周波数にしか対応していない家電を引越し先でも使いたい場合は、周波数変換器(周波数コンバーター)を使う方法があります。この装置は、供給される電気の周波数を変換して、家電が対応する周波数に合わせる役割を果たします。ただし、周波数変換器は一般的に高価で、対応できる消費電力に限りがあるため、大型家電や高出力の機器には適していない場合もあります。使用前に「どの家電に使えるか」「安全に使用できるか」をしっかり確認しましょう。
家電の買い替え判断基準
もし変換装置の導入が難しい、あるいはコストや安全性に不安がある場合は、周波数対応の家電へ買い替えるという選択も現実的です。特に以下のようなケースでは、買い替えを検討するのが賢明です。
・10年以上使用している古い家電
・周波数が固定(50Hz専用、60Hz専用)と明記されている製品
・引越し先での使用頻度が高い家電(例:洗濯機や電子レンジなど)
・消耗や劣化が進んでいる機器
最新の家電は「ヘルツフリー」で設計されていることが多いため、引越し後も安心して使える上、省エネ性能の向上や機能性の充実といったメリットも得られますよ。
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知っておくべき!周波数関連トラブルの対処法

すでに家電が動かない、異常動作している、異音がする――そんなときは、周波数の違いが原因の可能性があります。以下は、トラブルが発生した際の具体的な対処法です。
すぐに電源を切る・コンセントを抜く
異音や異常加熱、動作不良を感じたら、安全確保のために速やかに電源をオフにし、コンセントを抜いてください。無理に動作させ続けると、発火や感電のリスクがあります。
製品ラベルや取扱説明書を確認する
家電の側面や背面、または取扱説明書に、対応周波数(50Hz・60Hz)が記載されています。使っている地域と一致していない場合、トラブルの原因がはっきりします。
メーカーや販売店に相談する
対応していない周波数で使用して故障が発生した場合でも、メーカーのサポート窓口に相談することで、修理や交換の提案を受けられることがあります。保証の対象外になる場合もあるため、事情を正直に伝えるのがポイントです。
周波数変換器の導入を検討する
どうしてもその家電を使い続けたい場合は、周波数変換器(コンバーター)の使用を検討してください。ただし、変換器は機器に応じた容量を選ばなければ意味がないため、消費電力と対応周波数を事前に確認してください。
家電を修理または買い替える
トラブルの程度によっては、修理費用より買い替えの方が現実的な場合もあります。特に古い家電や単一周波数仕様の製品は、今後も同様のトラブルが起こりやすいため、「ヘルツフリー」機種への切り替えを前向きに検討しましょう。
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周波数のまとめ

日本では、東日本が50Hz、西日本が60Hzという異なる電力周波数が使われています。この違いは、家庭はもちろん、オフィスや店舗の移転、事業所の新設や統合の際にも注意が必要です。特に、モーターやタイマーを搭載した機器、古い家電や業務用機器では、周波数が合わないことで動作不良や故障につながる可能性があります。問題が起きてから気づくのではなく、事前に機器の仕様を確認し、必要に応じて変換装置の導入や買い替えを検討することが大切です。最近では周波数に左右されない「ヘルツフリー」の製品も増えていますが、すべての機器がそうとは限りません。移転先での安定した業務環境を確保するためにも、周波数の違いに関する基本的な知識と実際の対応策を押さえておくことが、スムーズな設備運用につながります。
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