ハッピの使用シーンと着方・帯の結び方
お祭りや催し物で伝統衣装として着用されている、ハッピ(法被)。背面や胸元にカラフルなイラストや力強い文字などが印刷されており、服の上から羽織るだけで雰囲気を盛り上げ、人々の注目を集める役割を担っています。この投稿では、ハッピの使用シーンによる選び方や着方、帯の結び方をご紹介いたします。
ハッピとは?
ハッピとは、お祭りには欠かせない日本の伝統衣装として広く着用されている襟を立てて着る衣服のことです。漢字では、『法被』や『半被』と記されます。よく法被(はっぴ)と半纏(はんてん)はどのような違いがあるの?と疑問に思われる方がいらっしゃいますが、もともとの用途が異なっていただけで、現在ではほとんど同義語のように使われています。江戸時代に、法被は武士が着物の上に襟を曲げて着る羽織として、半纏は庶民が寒さをしのぐための防寒具として生まれました。そんな歴史の深いハッピをより良く活用するために、理解を深めてまいりましょう。
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ハッピを使用シーンから選ぶ
ハッピはその特徴的なデザインと色彩から人の多く集まる行事で着用されることが多いアイテムです。この項では、使用シーンに合わせたおすすめのハッピをご紹介いたします。
お祭り
お祭りと言えば欠かせないのが『祭』と印字されたハッピです。祭りや地域の名前が書かれたものや、団体ごとに色をそろえたものまで、豊かな色彩がお祭りの賑わいと盛り上がりを象徴します。祭りハッピだけでなく、屋台では、それぞれのお店の販売商品名やイラストが記されたものを着用すると雰囲気も出るうえに、宣伝効果も見込まれる為おすすめです。
学校行事
学校内外から人が集まる学校行事にもハッピはおすすめのコスチュームです。文化祭では、クラスごとに出し物や屋台を出すことが多いので、販売食品や『いらっしゃいませ』など集客を目的とした文言の書かれたハッピは人目を集めることができておすすめです。運動会での応援団や和太鼓パフォーマンスには、各組のテーマカラーやデザインに沿ったハッピを着用すると、団結感が高まり見る人も見分けがつきやすいでしょう。
イベント・キャンペーン
商業施設でのキャンペーン案内や抽選会、新商品販売などのイベントにも集客のためにハッピを着用することが多いです。パッとみてわかりやすい鮮やかな色合いのものや、セールや特売など催し物のタイトルが印刷されたハッピは人目を惹きやすく、ブースや会場への集客を促進します。新商品の販売・展示会出展の際には、オリジナルで製品名や会社名を印刷しても宣伝効果がありそうですね。
案内・ボランティア
ハッピは視認性が高いことから、大勢の人が集まるイベント会場や場所で、特定の役割を持った人を目立たせることができます。集団観光での案内人や、ライブやフェスの係員や整列係、ボランティア活動においてのリーダーなど、目立つハッピを着用していると目印となり、統制が取りやすくなります。また、最近ではグッズとしてハッピを製作・着用されている人もいるので、重要な役割を持った人には、区別できるようなカラーや印字の入ったハッピの着用が望ましいです。
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ハッピの着方・帯の結び方
服の上から羽織るだけで着こなすことができるハッピですが、帯の締め方には様々な種類があります。附属の帯を締めて着こなしに変化をつけてみましょう。
普段着用する機会の少ないハッピですが、着方にはルールがあります。
着方の基本は男女問わず“右前”です。自分から見て左衿が上に来るように重ねましょう。特に女性は、右衿が上に来る着方に慣れているため、右衿を上にしてしまわないようハッピを着るときには、注意しましょう。ハッピだけではなく、和装全般に共通するので覚えておくと便利です。子供用ハッピも同様に“右側が手前”です。
貝の口結び
ハッピ帯の代表的な結び方。旅館の浴衣などにも使えるので覚えていると便利です。
1. 右手に持った帯端を帯幅半分に折る
2. 半分に折ったほうを上にして左手に持った帯幅が広い方を胴に2~3周巻き付ける(1周ごとにしっかり引き締める)
3. 半分に折った右手側の帯と同じ長さになるように、左手の帯の長さを内側に折って揃える
4. 半分に折った右側の帯の上に左側の帯をクロスさせ、下から上にくぐらせて締める
5. 半分に折った帯を上に持ち上げ、帯幅の広いほうの帯を上から下にくぐらせて締める
6. 帯の結び目を背中へ移動させて、完成
神田結び
結び目の帯が両方とも細いのが特徴の『職人結び』とも呼ばれる、粋な結び方。ほどけにくいので、激しい動きには最適です。
1. 右手側の帯端40cmを帯幅半分に折る(以下、手先と呼ぶ)
2. 体に時計回りで2周~3周巻き付ける(1周ごとにしっかり引き締める)
3. 残っている帯端を40cmほどに折りたたみ、帯幅を半分に折る(以下、垂れと呼ぶ)
4. 右手の手先を左手の垂れの上を通してクロスさせ、下から上にくぐらせて締める
5. 右手の垂れを上に持ち上げて、左手の手先を上から下にくぐらせて締める
6. 帯の結び目を背中へ移動させて、完成
片ばさみ
帯が緩んできても簡単に強く締めなおすことができる結び方です。また、結び目が平らになり、椅子の背もたれにもたれても、寝転がっても邪魔になりません。
1. 右手側の帯端の40cm程度を帯幅半分に折る(以下、手先と呼ぶ)
2. 手先を上にして左手に持った帯幅が広い方(以下、垂れと呼ぶ)を胴に2~3周巻き付ける(1周ごとにしっかり引き締める)
3. 手先と同じ長さになるように、垂れの長さを内側に折って揃える
4. 右手の手先の上に垂れを重ね、上から下にくぐらせて締める
5. 右側に来た垂れを胴に巻いている帯の間に通しす
6. 帯の結び目を背中へ移動させて、完成
一文字結び
江戸時代に武家に好まれてきた、背中にふくらみのある結び方です。
1. 約50cmを帯幅半分に折る(以下、手先と呼ぶ)
2. 手先を上にして左手に持った帯幅が広い方(以下、垂れと呼ぶ)を胴に2~3周巻き付ける(1周ごとにしっかり引き締める)
3. 垂れを左の腰あたりから帯幅が半分になるように、斜めに折りあげる
4. 折りあげた垂れの上に手先を乗せ、下から上にくぐらせて締める
5. 垂れを約20cmの長さになるように重ねて折る
6. 折った垂れを結び目の上に当てて、山折りにする
7. 手先を山折りにした垂れの上に乗せ、下を通して上に引き上げる
8. 残った手先を胴に巻いている帯の下に通す
9. 帯の結び目を背中へ移動させる
10. 帯の下に出てきた手先は帯の中に織り込んで(出したままでも良い)、完成
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まとめ
ここまで、ハッピの使用シーンや着方、帯の結び方についてご紹介いたしました。ハッピは、大勢の人が集まるお祭りやイベントの際に着用され、そのデザインやカラフルな外観が催しの一部として人の目を楽しませます。集客や販促アイテムとして、魅力あふれるハッピを活用されてみてはいかがでしょうか?
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