模造紙の特徴と用途
製図や下図、学校での自由研究などの発表で使用することの多い模造紙。大きなサイズ感とロール状での持ち運びが特徴です。
この投稿では、模造紙の特徴と用途についてご紹介いたします。
模造紙とは?
模造紙とは、明治初期に印刷局で製造されていた、和紙の一つである『局紙』という紙に似せて作られた(模造した)紙のことです。
*局紙:紙幣・証券などに用いられた、ミツマタを原料とした紙。紙質が強く、見た目が美しい。
模造紙という呼ばれ方が一般的ですが、地域によっては異なっています。山形県では『大判用紙』、新潟県では『大洋氏』、愛媛県や香川県では『鳥の子用紙』、他にもガンピ、B紙、広用紙、といったように様々な呼ばれ方をしています。
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模造紙の特徴
まずは、模造紙の特徴についてご紹介いたします。
大きさ
一般的な大きさは、四六判(1091×788mm)。印刷サイズになぞらえると、B1判(728×1030mm)が一番近いサイズとなります。市販品では、ロール状にまとめられた状態で販売されていることが多いです。
材質
模造紙は、上質紙の大判サイズの用紙です。上質紙とは、紙の素材であるパルプの質感を活かした、裏表共にコーティング加工が施されていない紙です。紙にコシがあるため、筆記に適しています。しかし、薄く、表面が滑らかな故に、水彩などの水分を多く含んだ描画材を多用すると紙面にシワができてしまったり、穴が開いたりしてしまう可能性があります。(最近では、表面に光沢のある模造紙が流通しています。その模造紙には表面を滑らかにし、光沢を出すスーパーカレンダーという加工が施されています。)
種類
何も書かれていない無地模造紙や、規則性のあるマス目が印刷された方眼模造紙、色上質紙を用いたカラー模造紙があります。用途に合わせて、適した模造紙を使用しましょう。
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研究発表
学校での自由研究発表や周辺地域のマップ作製、会社でのプレゼンテーションなどの成果物を大人数に向けて発表する際に使用されることが多いです。用紙自体が大きいため、文字も大きく書くことができ、遠くからでも文字やイラスト、写真などを認識することができます。文字を主体として構成する場合には、バランスの取りやすい方眼の模造紙がおすすめです。模造紙を発表ツールとして用いる際には、読みやすいように整頓されたレイアウトと視認しやすい色を使用することが大切です。また、用紙が大きく、丸めて持ち運ぶことが多いため、大きくて厚みのあるものや繊細なものを貼るのには適していません。
掲示物
教室の後ろや廊下、公共施設の壁などには、模造紙で製作された掲示物が飾られています。模造紙は、直接文字を書きこみ、写真やイラストを張り付けることができ、軽いため掲示物の材料としてよく使用されます。模造紙製の掲示物の掲示には、紙自体の重さや張り付けたものの重みで落ちてしまったり、ロール状での保管でついたクセが取れず、丸まりやすくなってしまうのを防ぐために、ガムテープなどでの裏打ちが必要になります。また、しっかりとした補強をしたい場合は、段ボールや板状のものへの貼り付けもおすすめです。
工作・包装
模造紙は、文字を書き込む用紙としての役割の他にも、包装や空間造作にもご使用いただけます。大量のプレゼントラッピングや大型物品のラッピングに。文化祭でのクラス展示や劇の背景装飾など。使い方はカラーやサイズによって様々です。特に、筆記には用いられにくい黒色模造紙は、迷路の壁やブラックライト展示など、色を活かした工作に使用されています。
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まとめ
ここまで、模造紙の特徴と用途についてご紹介いたしました。模造紙は、他の紙を模造することからできた紙ではありますが、今や研究発表や工作、掲示に欠かせない商品です。何か成果物・研究結果を他者に向けて発表する際は、ぜひ模造紙を活用してみてはいかがでしょうか?
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