のし袋の種類と書き方
歳を重ねるうちに用いる場面が増えてきたのし袋。結婚式や葬儀、お見舞いなど、必要とされるシーンは様々で、それぞれに見合ったのし袋を使用しなければなりません。この投稿では、のし袋の種類といざ使用するときに困りがちな書き方についてご紹介いたします。
のし袋とは?
のし袋とは、お金を包み相手に贈るための袋のことです。日本の文化において贈り物・金銭を包む際の重要な包装であり、お祝いやお悔みの意味を込める大切な役割を担っています。慶事や弔事の他にも御礼や日々のちょっとした贈り物に用いられています。今回ご紹介するのし袋は一枚の紙を折って袋を作る多当折りのものとは別で、袋状・封筒状になった袋です。
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のし袋を種類から選ぶ
まずは、のし袋を種類とそれぞれののし袋がどのような用途、場面で使用されるのかご紹介いたします。
祝 のし袋
慶事の際、お祝い金を相手に渡すときに使用するのし袋です。その他、御礼・心づけや賞金などを渡す用途としても使用されます。水引が花結び(蝶結び)ののし袋は、何度あっても嬉しいこと、入学や進学、出産祝い、新築祝いなどに。結び切りのし袋は結婚や快気祝いなどのお祝いにご使用いただけます。お祝い金を包む際は、新札を用意し、お札を表にして印刷されている人物の顔が上に来るようにのし袋に入れましょう。
仏 のし袋
お悔みや法要などの弔事の際に使用されるのし袋です。お香典や読経料、お車代を包む際に使用されます。二度とあってほしくないという意味の結び切りやあわび結びの水引が使用されているのが特徴です。蓮(ハス)の花の絵が描かれたのし袋は、仏式の際のみご使用ください。弔事では、新札やシワだらけのお札ではなく、普通のお札を用意します。お札を裏にして印刷されている人物の顔が下に来るようにのし袋に入れましょう。
ギフト用 のし袋
催し物やイベントの際に、粗品やプレゼントのラッピングにご使用いただける袋です。水引と熨斗が印刷されていることから礼儀正しい印象を持たせることができ、近隣へのあいさつ回りや記念品、ノベルティの配布にご使用いただけます。ボールペンやギフト券の入る小さなサイズのものから、タオルやA4サイズのものの入る大きなサイズまで幅広く展開されています。
ポチ袋
ポチ袋は、小さなサイズの祝儀袋の通称で、少しばかりの心遣いを小袋で手渡す文化から誕生しました。お年玉やお小遣いをはじめ、お心付けやお車代などの感謝の気持ちを表すときなど、様々なシーンで使用されます。最近では、キャラクターの描かれたものや面白いデザインのポチ袋が注目され、子供から大人まで幅広い層に使用されています。ポチ袋にお札を入れる際には、お札に印刷されている人物の顔を内側にして、左から3つ折りして入れます。
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のし袋の書き方
次に、のし袋を使用する際の表書きや裏面の書き方をご紹介いたします。のし袋は中袋がない封筒タイプの為、中袋が無いタイプでの表記の仕方になります。
表書き
『寿』や『御礼』、『御佛前』のような表書きが印刷されているものとないものがあります。後者の場合は、水引の上に毛筆や筆ペン、筆先が太いフェルトペンなどを用い、お祝い事は濃墨ではっきりと、弔事は薄墨で表書きを記入します。受け取った方が読みやすいように楷書体で書きましょう。
名前
送り手の名前は水引の下部に『寿』などの表書きよりも小さめの文字で、必ずフルネームで書きます。連名で贈る場合は、目上の人もしくは代表の人の名前が中央に来るように記載し、左側に続くように名前を記載します。夫婦連名の場合は、夫の名前を右にフルネームで書き、左に妻の下の名前もしくはフルネームを書きます。
裏面
裏面の左下に、金額・郵便番号・住所の順番で記載します。金額は書き換えを防ぐために使われてきた『大字』という旧字体の漢数字を用いると丁寧です。「金〇〇圓」という風に記載します。(四と九はのし袋封入金額として不向きとされています。)
一般的な漢数字 |
大字(旧字体の漢数字) |
一 |
壱 |
二 |
弐 |
三 |
参 |
五 |
伍 |
六 |
六 |
七 |
七 |
八 |
八 |
十 |
拾 |
千 |
仟 |
万 |
萬 |
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まとめ
ここまで、のし袋の種類と書き方についてご紹介いたしました。のし袋は、様々なシチュエーションに合わせて種類を使い分け、選び方や書き方に決まりのある日本の伝統的な文化です。用いる場面に合ったのし袋選び、使い方とマナーを守って、相手を思いやる気持ちを包んで贈りましょう。
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