ナイロンポリの使い方と材質の選び方
「ナイロンポリ」と聞いてどんなものをイメージするでしょうか?すぐにイメージができますか?実は、日々の生活に密接に関係しているナイロンポリ。今回は、そんなナイロンポリについてご紹介します。非常に便利で、いろいろなところに使われているナイロンポリのすごいところ、同じに見えてそれぞれ特徴があることなどをご紹介します。
ナイロンポリとは?
ナイロンポリとは、その名称の通りナイロンとポリ(ポリエチレン)を合わせて作られているフィルムのことで、食品の真空保存の袋などに用いられています。外面がナイロン、内面がポリエチレンです。ナイロンは酸素透過度が低いため、食品を入れた際の酸化防止性に優れています。一方で、耐熱性が高いためヒートシール(熱によってフィルム同士を接着させること)ができません。そのため、袋状に加工することができません。ポリエチレンは耐熱温度が低いため熱加工に適していますが、酸素透過度が高いため食品保存には向いていません。この2つの素材の特徴をうまく組み合わせることで、食品保存可能な袋にしたものがナイロンポリになります。
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材質で選ぶ
ポリエチレンにはいくつか種類があるため、ナイロンにどのポリエチレンを組み合わせるかにより、さらに細かな用途に対応可能です。ハムの真空包装にはあまり高い耐熱性は必要なく、透明度が高く、強度があり耐寒性に優れたものが用いられます。レトルト食品は120℃30分の過熱で殺菌するため、耐水性・耐ボイル性のあるものが用いられています。この他にも、耐薬品性に優れたものや防湿性・ガスバリア性に優れたものなど、さまざまな種類のフィルムがあります。
ONy/LDPE(ナイロン・低密度ポリエチレン) |
耐寒性に優れるが耐熱性は劣り、比較的安価です。ハムの真空包装からスナック菓子まで幅広く使用します。 |
ONy/L-LDPE(ナイロン・直鎖状低密度ポリエチレン) |
耐熱性・耐寒性・耐水性・耐ボイル性・透明性があり、レトルト食品などに使用します。 |
ONy/CPP(ナイロン・無延伸ポリプロピレン) |
透明性に優れ、耐寒性・耐ピンホール性・耐衝撃性があります。透明レトルトパウチ、冷凍食品などに使用します。 |
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用途で選ぶ
食品保存や部品の真空包装など、さまざまな用途で活躍しているナイロンポリ。使用される場面は-40℃の冷凍庫から100℃の熱湯、重量物や尖ったもの、ガス充填包装など実に幅広いです。また、袋の形態も持ちやすいもの・自立するもの・開封するための切込み(ノッチ)が付いているもの・透明で光沢のあるものなどラインナップも充実しています。ハムなどの食品の真空包装、部品輸送のための真空包装、米袋、冷凍食品の保存、レトルト食品の保存、菓子の包装、それぞれ特徴が異なるため、目的に合わせた使用感のナイロンポリを探してみましょう。
三方シール
袋の三方がシールされているため加熱し開封する時にシール部を持って開封でき、見栄えもよいです。
耐水
食品加工に必要な熱湯での殺菌にも対応しており、湯せんで加熱するのに最適。主にレトルト食品で使用します。
耐ピンホール
突き刺し強度に優れたタイプ。金属部品や甲殻類の包装、また冷凍食品のパッキングにも適しています。
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品名で選ぶ
ナイロンポリは、用途別に材質・形態なども豊富でサイズ展開も充実しています。一方で、商品名に素材やサイズを用いているものも多く、どれを選んでよいのか迷うこともあるでしょう。そのような方におすすめな「商品名に袋の特徴が表れているもの」もあります。ちょっとユニークで覚えやすい特徴あるネーミングの商品をいくつかご紹介します。
ナイロンポリ 彊美人
美しい透明性と光沢感、柔軟性がある商品です。ドライフルーツなどの食品の店頭販売やネット通販などにもおすすめです。
ナイロンポリ しん重もん
ナイロン二重で粘りのある高強度の商品です。ブロック肉、魚の切り身、あんこなどの業務用食材などで使用します。
Kタイプ
サイズ展開が豊富で強度があります。汁物、惣菜、冷凍食品などで使用します。
シグマチューブ
透明性と光沢感に優れ強度もあります。漬物、肉、チーズなどで使用します。
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まとめ
ナイロンポリがどのような製品かお分かりいただけたでしょうか?加工食品の保存には欠かせない、スーパーや自宅で目にしていたあれもこれも実はナイロンポリ。そして保存方法別に材質にもこだわっていて、より安全に、よりおいしくパッケージングする工夫もされています。私たちの生活を豊かで便利にしているナイロンポリ。今後もお世話になる生活の味方です。
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