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知っておくべきゴムの種類15選:用途別の特徴と使い分けのポイント
シモジマオンラインスタッフ
公開日:2025/07/23 00:00
更新日:2025/10/17 15:10

知っておくべきゴムの種類15選:用途別の特徴と使い分けのポイント

知っておくべきゴムの種類15選:用途別の特徴と使い分けのポイント ゴム製品は私たちの生活や産業の現場で欠かせない存在ですが、その種類や特徴を詳しく知る機会はなかなかありません。実際には、天然ゴムやシリコーンゴムといったおなじみの素材から、フッ素ゴムやウレタンゴムといった高機能なものまで、用途に応じて適切な種類を選ぶことがとても重要です。たとえば、高温環境に耐えるもの、油に強いもの、弾力性に優れたものなど、素材ごとに性質が異なるため、正しく使い分けることで製品の性能や寿命を大きく左右します。この記事では、15種類の代表的なゴムについて、それぞれの特徴と使われ方を丁寧に解説し、目的に合ったゴムを選ぶための考え方も紹介していきます。

この記事は、包装用品・店舗用品の通販 「シモジマオンラインショップ 」が監修しています。

ゴムの主要な種類とその特性を理解しよう

ゴムの主要な種類とその特性を理解しよう ひとことで「ゴム」と言っても、その中には実にさまざまな種類があり、素材ごとに性質や適した使い道が大きく異なります。柔軟性や耐熱性、耐油性、電気絶縁性など、用途に応じて求められる性能はさまざまです。製品の品質や安全性、耐久性を左右する要素でもあるため、どのゴムを選ぶかは非常に重要な判断になります。ここでは、代表的なゴムの種類15種について、それぞれの基本的な特徴とどんな用途に適しているのかをわかりやすく紹介していきます。素材選びの参考として、まずは各ゴムの特性をしっかりと押さえておきましょう。

天然ゴム(NR)

天然ゴム(Natural Rubber, NR)は、ゴムの木から採取されるラテックスを原料とするゴムです。
特徴 バイオマス由来で、ゴム全体としてバランスの良い性質を持つ天然系のゴムです。
用途 タイヤ、ホース、輪ゴム、ゴムベルト、防舷材

ニトリルゴム(NBR)

ニトリルゴム(Nitrile Butadiene Rubber, NBR)は、耐油性に優れた合成ゴムで、アクリロニトリルとブタジエンの共重合体です。
特徴 耐油性が高く、導電性にも優れる合成ゴムで、オイル周りに適しています。
用途 オイルホース、シール、手袋

シリコーンゴム(SI)

シリコーンゴム(Silicone Rubber, SI)は、シロキサン結合(-Si-O-)を主鎖に持ち、耐熱性・耐寒性に優れる合成ゴムです。
特徴 耐熱性・耐寒性に優れ、人体への安全性も高いため医療や食品用途に広く使われます。
用途 医療用具、食品容器部品、Oリング

フッ素ゴム(FKM)

フッ素ゴム(Fluoroelastomer, FKM)は、フッ素原子を含む高機能合成ゴムで、過酷な環境下での使用に適しています。
特徴 非常に高い耐熱性・耐薬品性を備えており、過酷な化学環境にも対応します。
用途 化学プラント、自動車エンジン周辺

ウレタンゴム(U)

ウレタンゴム(Urethane Rubber, U)は、ポリウレタンにゴム弾性を持たせた素材で、非常に高い耐摩耗性を誇ります。
特徴 合成ゴム中でも最高の耐摩耗性と強靭性を持ち、機械的負荷の大きい用途に適します。
用途 キャスター、ベルト、靴底

アクリルゴム(ACM)

アクリルゴム(Acrylic Rubber, ACM)は、アクリル酸エステルをベースにした耐熱・耐油性に優れた合成ゴムです。
特徴 耐熱性と耐油性に特化しており、自動車の高温環境にも対応できます。
用途 オイルシール、自動車パッキン

イソプレンゴム(IR)

イソプレンゴム(Isoprene Rubber, IR)は、石油由来で天然ゴムに似た構造と物性を持つ合成ゴムです。
特徴 天然ゴムに似た特性を持ちつつ、アレルギーリスクが低く品質が安定しています。
用途 タイヤ、ベルト、粘着剤

スチレンブタジエンゴム(SBR)

スチレンブタジエンゴム(Styrene-Butadiene Rubber, SBR)は、天然ゴムの代替として広く使用される汎用合成ゴムです。
特徴 耐摩耗性と加工性に優れ、安定した物性を示すため広く使用されています。
用途 タイヤ、ベルト、防振ゴム

ブタジエンゴム(BR)

ブタジエンゴム(Butadiene Rubber, BR)は、最も弾性に優れた合成ゴムで、天然ゴムやSBRと併用されます。
特徴 ゴム中でも特に弾性と耐摩耗性に優れています。
用途 タイヤ、履物、ベルト

ブチルゴム(IIR)

ブチルゴム(Butyl Rubber, IIR)は、イソブチレンと少量のイソプレンから合成される、ガス透過性の非常に低いゴムです。
特徴 ガス透過性が非常に低く、電気絶縁性や衝撃吸収性にも優れています。
用途 タイヤのインナーチューブ、防振ゴム、ガスケット、スチームホース、耐熱ベルト、人工芝のアンダーパッド、電線皮膜キュアリングバック、ルーフィング、窓枠ゴム。

エチレンプロピレンゴム(EPM)

エチレンプロピレンゴム(Ethylene Propylene Rubber, EPM)は、エチレンとプロピレンの共重合によって構成されるゴムです。
特徴 耐熱性、耐候性、耐オゾン性に優れ、比重が小さく、水蒸気や無機薬品にも高い耐性を持ちます。
用途 自動車部品、建築用シート、電線被覆、水道管パッキン、コンベヤベルト、窓枠ゴム、スチームホース。

エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)

エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)は、EPMに第3成分のジエンを加えた三元共重合体です。
特徴 三元共重合体であり、特に耐候性と耐熱性に非常に優れています。
用途 自動車部品、建材、ホース、電線被覆、屋外パッキン類。

クロロプレンゴム(CR)

クロロプレンゴム(Chloroprene Rubber, CR)は、物性バランスに優れ、幅広い用途に対応できるゴムです。
特徴 接着性に優れ、耐熱性・耐薬品性・耐候性がバランスよく高く、加工性にも優れています。
用途 自動車部品、電線、接着剤、コンベアベルト、防振ゴム、Oリング、グロメット、ロール、ライジング、ウェットスーツ。

ハイパロン(CSM)

ハイパロン(CSM)は、ポリエチレンを塩素化・スルホン化して作られるゴムで、高い耐久性を持ちます。
特徴 優れた耐候性・耐薬品性・耐オゾン性を持ち、自由な着色も可能です。
用途 電線、ゴムボート、ガスホース、エスカレーターの手すり、塗料、タンクライニング、屋外用引布、耐食性パッキン、耐熱耐食性ロール。

塩素化ポリエチレンゴム(CM)

塩素化ポリエチレンゴム(CM)は、ポリエチレンに塩素を加えて改質したもので、耐候性や難燃性が求められる分野に適します。
特徴 耐薬品性、耐候性、耐熱性に優れ、屋外用・産業用に広く利用されます。
用途 屋外用製品、ガスホース、タンクライニング、ケーブルシース、工業用ライニング。
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天然ゴムと合成ゴムの違い

天然ゴムと合成ゴムの違い 天然ゴムは、ゴムの木(主にHevea brasiliensis)から採取されるラテックスを原料にした自然由来のポリマーです。高い弾性や引張強度、撥水性などに優れており、タイヤやゴム手袋、ベルト、シール材など「伸縮性が重要な機能部材」に多く用いられます。また、再生可能資源であり、生分解性があることから環境面での利点もあります 一方、合成ゴムは石油由来のモノマーを化学的に重合して得られる人工素材です。温度変化、油、薬品、紫外線などに強く、性能を用途に応じて自在に設計できるのが大きな特徴です。また、品質のばらつきが少なく製造コストも比較的安定している点も魅力です.
特性 天然ゴム 合成ゴム
原料/製法 天然のラテックス由来 石油系モノマーによる化学合成
弾性・引張強度 非常に高く優れた復元力 良好(種類によって幅がある)
耐油・耐薬品性 やや弱い 種類によって非常に高い
耐候性・耐熱性 紫外線やオゾンに弱く劣化しやすい 高温・環境耐性に優れる
環境性 再生可能で生分解性あり 石油由来で生分解性は低い
製造品質・価格 天候に左右され変動しやすい 品質が均一でコスト安定
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ゴムの硬度とは?

ゴムの硬度とは? ゴムの硬度とは、素材の“やわらかさ”や“しっかり感”を数値で表した指標であり、用途に合ったゴムを選ぶ際に欠かせない基準です。ショア硬度計などの専用測定器を使って、一定の力で押し込んだ際の変形の度合いから測定されます。 硬度が高ければ変形しにくく、力をかけても押し戻されるような反発力が強くなります。逆に、硬度が低い素材はやわらかく、押すと簡単にたわむような性質を示します。

ゴムの硬度に使われる代表的なスケール

スケール名 主な対象 特徴
ショアA硬度 一般的なゴム製品 最も広く使われる指標、0~100で表示
ショアD硬度 硬質ゴムやプラスチック ショアAよりも硬い素材向け
アスカーC硬度 スポンジや極軟質ゴム やわらかすぎる素材に対応
IRHD(国際ゴム硬度) 工業用精密パーツ 国際規格で採用、より高精度な測定

硬度の数値が示すおおよその感触

ショアA硬度の目安 手触りのイメージ 主な使用例
10~20 かなりやわらかい 医療用チューブ、シール材
30~40 指で簡単につぶせる程度 スポンジゴム、手袋
50~60 消しゴム~タイヤくらい 一般的なパッキン
70~80 ゴムハンマー、床材 耐摩耗ゴム、工業部品
90以上 ほぼ変形しないレベル ローラー、絶縁用部品
ゴムの硬度は、単に「硬いかやわらかいか」だけでなく、「圧縮変形に対する抵抗」や「耐摩耗性」「衝撃吸収性」にも影響します。たとえば、繰り返し荷重がかかる部品には反発性と耐久性のバランスが求められますが、それは硬度だけでなく素材の種類とも関係します。 ゴム素材カテゴリはこちら

用途別ゴム選びのポイント

用途別ゴム選びのポイント ゴム製品を選ぶときには、見た目や硬さだけでは不十分です。接触する液体や使用温度、屋外か屋内かといった環境要因、さらには求められる機能性までを総合的に考慮する必要があります。たとえば同じように黒く見えるゴムでも、油に強い素材、熱に強い素材、薬品に弱い素材など性質は大きく異なります。適切なゴムを選ぶことは、トラブルの予防や製品寿命の延長にも直結します。

使用条件ごとに検討したい主な観点

観点 検討のポイント例
温度環境 常時または瞬間的に何度まで耐える必要があるか
接触物質 油・薬品・水・アルカリ・酸など、長期的に触れるものがあるか
設置場所 屋外設置の場合は紫外線や雨、寒暖差への耐性が必要
衛生性・安全性 食品や医療用途では非毒性・無臭・規格対応が必要
動的または静的 繰り返し圧縮されるか、単純な密閉用かで求められる性能が変わる

代表的な用途と適したゴム材の一例

用途 適したゴム素材 理由
食品加工機器のパッキン シリコーン、EPDM 無臭で高温に強く、食品適合グレードがある
油圧系統のOリング ニトリルゴム(NBR) 鉱物油に対して高い耐性を持ち、価格も安定している
屋外機器のパッキン EPDM オゾンや紫外線による劣化に強く、雨風にさらされても安定
強アルカリ洗浄がある装置 フッ素ゴム(FKM) 化学薬品への耐久性が極めて高い
素材選定を誤ると、ひび割れや膨潤、圧縮による漏れなどのトラブルが発生する可能性があります。特に、耐薬品性が求められる場面や長期間使用される設備では、事前にデータシートや使用実績を確認することが欠かせません。ゴムは見た目では判別しにくいため、用途ごとの素材特性を理解し、必要条件に合致するものを選ぶことが重要です。 ゴム素材カテゴリはこちら

ゴムの種類に関するよくある質問

Q.ゴムにはどんな種類がありますか?

A.ゴムには大きく分けて天然ゴムと合成ゴムがあり、合成ゴムの中にも用途に応じたさまざまな種類があります。たとえば、ニトリルゴムは油に強く、シリコーンゴムは高温に強い素材です。EPDMは耐候性に優れ、フッ素ゴムは薬品や熱に強いなど、それぞれに特化した性能があります。使う環境や目的に合わせて素材を選ぶことが大切です。

Q.シリコンゴムの種類は?シリコンはゴムですか?

A.シリコン(正しくはシリコーン)とゴムは、どちらもポリマー素材ですが本質的に異なります。シリコンはケイ素(Si)を主成分とする無機材料で、高い耐熱性や耐候性があり、劣化しにくいのが特徴です。一方、ゴムは炭素(C)を主成分とする有機材料で、柔軟性や弾力に優れますが、熱や紫外線による劣化が起きやすいです。

Q.ラテックスとゴムの違いは何ですか?

A.ラテックスは主に天然ゴムの木から採れる白い液体状の物質で、水にゴムの微粒子が分散した状態です。一方、ゴムはそのラテックスを固めたり加硫処理したりして得られる弾力のある固体素材のことを指します。つまり、ラテックスはゴムの“原料”であり、ゴムはその“完成品”という関係です。また、日常的に「ラテックス製手袋」などと呼ばれる製品は、液状のラテックスを型に付けて乾燥させた薄いゴム製品のことを指しています。なお、ゴムにはラテックス由来の天然ゴムだけでなく、石油化学由来の合成ゴムも含まれるため、ラテックス=ゴムとは限りません。 ゴム素材カテゴリはこちら

ゴムの種類についてのまとめ

ゴムの種類についてのまとめ ゴムには用途や環境に応じた多様な種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。見た目だけで判断せず、耐熱性・耐油性・耐候性など必要な性能を明確にしてから選ぶことが重要です。今回紹介した15種のゴム素材の特長を把握することで、より適切な材料選定が可能になります。目的に応じて最適なゴムを使い分けることが、製品の品質や信頼性を高める鍵になります。 ゴム素材カテゴリはこちら

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