LOVE JAPAN BLUE_藍色で包む。日本の夏の贈り物
日本の伝統色のひとつ、藍。
藍色の包装紙をあえて裏返しに使った、奥ゆかしく涼しげなラッピングアイディアをご紹介します。
つつみかた―蝶々結び―
1. 包装紙は箱のすべての辺がかぶるくらいの正方形にカットします。
2. 包装紙の中心に箱を置き、手前から紙をかぶせます。
3. 左側の紙を箱の少し内側に向かってかぶせます。かぶせた紙を箱の中央で折り返し、テープでとめます。
4. 右側も同様に。かぶせた紙を箱の中央で折り返してテープでとめます。
5. 奥側の紙を手前にかぶせ、テープでとめます。
6. 箱1周ぶんの長さの麻ひもを2本用意します。
7. 2本一緒に、縦方向で箱に掛けます。
8. 2本まとめて蝶々結びをします。
9. 箱に掛かった麻ひもを左右に開いてできあがり!
つつみかた―十字がけ―
包装紙の包み方は、蝶々結びの手順の1.~5.と同様です。
1. 長めの麻ひもを用意し、箱に十字掛けをします。
2. 片方に鈴を通して固結びをします。
3.持ち手の輪っかができるように、紐を長めに残して先のほうで結び目を作ってできあがり!
今回使用した包装紙は薄口のもの。裏返しに使うと柄がうっすら透けて美しく、開けたときにも目に楽しいラッピングとなります。もちろん表側を使っても良いでしょう。
もみ和紙などを使っても素敵です。
SEASON STORY 「JAPAN BLUE」
夏祭りや花火大会のシーズン、ゆかた姿を目にする機会が多くなりますね。
最近はカラフルなゆかたもありますが、「藍色」のゆかたは洗練された大人の雰囲気を感じさせてくれます。
「藍」の歴史は古く、インドからシルクロードを通って中国・朝鮮半島そして日本へと伝わり、飛鳥時代には藍染めがあったとされています。
藍染めは青色の成分・インディカンを含む植物から作られ、日本では植物のタデ藍を使って絹や麻を染めていました。
また、「藍」には殺菌・消臭・保湿効果があり鎌倉時代の武士は鎧の下に藍染めの肌着を着ていたそうです。
江戸時代になると綿が栽培され作業着から高級着まであらゆるものが藍染めになり、生活全体に広がっていきます。のれんや身の回りの生活雑貨まで、暮らしの基本の色となったのです。
明治時代には、日本人が様々なものに藍色を使っていることに感嘆したイギリス人学者のロバート・アトキンソンが、その色彩を
「Japan blue」と呼び世界に広めました。
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)も著書「知られぬ日本の面影・私の極東に於ける第一日」に「青い屋根の小さな家屋、青いのれんのかかった小さな店舗、その前で青い着物姿の小柄な売り子が微笑んでいる。」と日本の第一印象を記しています。
人も街も全てが「藍色」の光景…。たくさんの色が氾濫する今では想像するしかありませんが、それはなんて美しいことでしょう! タイムスリップして見てみたいですね。
日本の伝統色「藍色」は、2021年に開催予定の東京オリンピックエンブレムにも使われ、世界の注目を集めています。
今回のスタイルラッピングは、そんな悠久のストーリーのある「藍色」をフィーチャーしました。この夏、ラフカディオ・ハーンが見た「藍色の世界」を楽しんでみましょう。