緩衝材の種類や特徴、
使い方を詳しく解説!
段ボールを開封するときに一番最初に目に入る、細い紙の束や空気の入った袋状のものなどはいわゆる「緩衝材」と呼ばれるものです。そんな緩衝材には意外とたくさんの種類があるのをご存じでしょうか。本稿では、緩衝材の種類や役割、効果的な使い方をご紹介します。それぞれの緩衝材ごとに特長を抑え、より上手に使いこなしましょう。
緩衝材とは?
緩衝材とは、商品を梱包する際に使用する資材のことです。読み方は”かんしょうざい”で、緩衝とは「中身」と「外箱」の間で、外から受ける衝撃などを和らげることを言います。中身を固定する役割を持つ緩衝材は、商品を安心して発送するには欠かせないものですね。
しかし、緩衝材と一言で言ってもその形状は様々で、空気の入った凹凸のある気泡緩衝材シートや、空気を入れて膨らませたエアークッション、紙を細く短冊状に切った紙パッキン、ウレタン素材やスポンジ素材のものなど、形状、用途共に種類があります。緩衝材によって衝撃に対する耐性も異なるので、梱包する荷物や商品に応じて最適な緩衝材を選択し、使用するようにしましょう。
緩衝材の役割
商品を郵送するにあたって、壊れたり傷ついたりするリスクを少しでも減らせるのが緩衝材です。緩衝材の実際の利用方法としては、ポリエチレンで出来た柔らかいシートを使用して商品を包んだり、外箱と商品の間の空間に緩衝材を敷き詰めて、すき間を埋めるなどといった使い方があります。これにより商品や製品が保護され、箱の中で大きく動かないように固定されることで、外部の衝撃から守る役割を果たしています。
また、緩衝材には使用されている素材にも種類があり、発送にピッタリな特長を持ったものもあります。ビニールやポリエチレン素材の緩衝材は、箱の中身を雨などの水濡れから守ったり、紙製の緩衝材は、商品の湿気を吸い取る効果があります。
緩衝材の主な種類
前述した通り、緩衝材にはいくつか種類があります。ここでは主な緩衝材を種類ごとにご紹介します。
エアパッキン
エアパッキンとは、ポリエチレン素材のシートに気泡の入ったもののことを言います。これらは気泡緩衝材とも呼ばれ、プチプチやエアキャップもこれにあたります。軽くてクッション性も高いことから、様々な商品の梱包に使用されています。シート状になっており、お皿などの割れ物から精密機器のような複雑な形状のものまで、幅広く梱包することが可能です。価格帯も比較的安く、コストパフォーマンスに優れているのが特徴です。
ミラーマット
ミラーマットとは、発泡ポリエチレンでできたシート状の緩衝材です。軽量で柔らかい質感が特徴で、お皿やガラスといった割れ物や精密機器のような複雑な形状のものの梱包をはじめ、家具やインテリアの表面保護などにも使用されています。断熱性や防湿性に優れていますが、エアパッキンよりも緩衝力は高くありません。引っ越しの荷造りでは、重ねたお皿の間に挟んだり、コップの取っ手部分に巻き付けるなど、細かい部分の梱包に使用されています。
エアークッション
エアークッション(エアクッション)とは、ポリエチレン素材の袋に空気が入った緩衝材のことです。ピロー型(枕型)に空気が入っており、箱と中身の間にいれて、すき間を埋めるようにして使用されます。耐久性、クッション性ともに優れているのが特徴で、商品を箱の中でしっかりと固定することが出来ます。緩衝材による細かいゴミが出ず、使用後は空気を抜けばかさばらずに廃棄可能です。空気を入れる量によって、厚みを変えられるのも◎
紙パッキン
紙パッキンとは、紙を細い短冊状にカットした緩衝材のことです。ペーパークッションとも呼ばれています。箱の底に敷いてその上に商品を置いたり、OPP袋(透明袋)に商品と一緒に詰めたりして使用します。カラフルなカラーバリエーションのものや、英語の柄が入ったものなどがあり、簡単におしゃれな印象に◎ギフトラッピングに重宝し、お菓子など重量の軽いものをやさしく包むのにぴったりです。緩衝性は低いので、配送には向いていません。
巻ダンボール
巻ダンボールとは、段ボール素材でできたシート状の緩衝材です。「片面段ボール」とも呼ばれます。通常のダンボールはライナーにフルート(波状の部分)が挟まっている3層構造ですが、巻き段ボールはライナーとフルートの2層構造になっています。そのため、通常のダンボールとは違い柔らかい質感で、様々な形状のものを簡単に包むことが出来ます。緩衝性はあまり高くないですが、大型の家具や家電なども包めるので様々なシーンで便利に使用できます。
ボーガスペーパー
ボーガスペーパーとは、古紙100%の再生紙で作られているエコな紙製緩衝材です。引っ越しの荷造りや、商品の梱包、保護などに使用されています。紙製なので手で簡単にカットでき、廃棄する際にも楽で手間がかかりません。ボーガスペーパーは軽量で扱いやすいだけでなく、コストパフォーマンスに優れているのが特徴。くしゅくしゅとまるめれば箱のすき間を埋めることもできます。色がついているカラータイプはナチュラルな色味が人気です。
バラ緩衝材
コロンとした丸い繭型や円筒形をした緩衝材のことを、"バラ緩衝材"や"発泡緩衝材"と呼んだりします。原料にコーンスターチを使用している環境にやさしいタイプも。緩衝材がバラバラになっているため、箱と中身のすき間にもしっかりフィットするのが特徴です。緩衝性に優れた素材と一つ一つの緩衝材の間にできる空間があわさり、高いクッション性を実現しています。耐久性も考慮するなら合成樹脂製(ポリエチレンなど)のものを選びましょう。
ネット緩衝材
ネット緩衝材とは、フルーツキャップやボトルキャップ(メッシュキャップ)といったネット状になっている緩衝材のことです。発泡素材を使用していることからクッション性に優れているのが特徴です。また、贈答やギフト用に箱詰めする際の型崩れ防止にも役立ちます。カラフルなパステルカラーのものも揃っており、見た目も華やか。伸縮性のあるネット素材は、ワインや調味料のボトルにぴったりと密着して外部からの衝撃を吸収します。
クッションペーパー
クッションペーパーとは、伸縮性があり引っ張ると網目状になっている紙製緩衝材のことです。陶器で出来たお皿や、ガラス製コップなどの割れ物の保護や梱包におすすめ。紙製なので、ゴミとして廃棄する際にも分別に困りません。お花のブーケやシンプルなギフト包装にも使えるので、汎用性が高いのも特徴です。ただし、緩衝性はあまり高くないため、持ち帰り用の緩衝材やギフト用の緩衝材として使用するのがよいでしょう。
保冷クッション(箱用)
保冷クッションとは、規格段ボールを簡単にクーラーボックス(保冷箱)にすることのできる保冷効果のある緩衝材です。優れた緩衝性を持ち、発泡スチロールの代替品として使用されています。中に水や氷を入れることはできませんが、ダンボールの水濡れや湿気、結露をある程度であったら防止できます。折りたためるのでかさばらず、捨てる際にも楽です。それぞれ規格サイズに分かれているので、適合するダンボールに合わせたものを使用しましょう。
緩衝材の上手な使い方
緩衝材にはそれぞれ使い方にポイントがあります。ポイントを押さえることで、緩衝材を効果的に使用しましょう。
気泡緩衝材の使い方
凹凸のある面と平らな面のある気泡緩衝材は、使用する際の表裏が特に決まっていません。そのため梱包する中身に応じて決めるとよいでしょう。
通常は梱包する際にテープなどで留めやすいように、凹凸のある面を内側にすることが多いです。しかし、装飾がついており破損しやすいものや紙製などの折れ曲がりやすいもの、箱など角のあるものは凸面を外側にして包むのがよいでしょう。メッキ、アルミ製のものも跡がついてしまう可能性があるので、同様です。梱包の際には、一部だけ薄くなっていたりするとその部分から破損してしまうため、壊れやすい部分には2重に巻く用にすると◎。
プチプチなどシート状になっているものをカットする場合には、凹凸のない面を上にしてカットするとまっすぐ切りやすいので、ぜひ試してみてください。
ミラーマットの使い方
ミラーマットなどの発泡ポリエチレンシートは、軽量でクッション性のあることから、食器や小物の梱包に使用されることが多いです。その薄く柔軟性のある素材は、複雑な形状のものを包むのにもおすすめ。薄く均一な厚みをしているので、お皿などたくさん枚数があるものを梱包しても、かさばらず便利に使用できます。
お皿などを梱包する際には、まとめて包まずに一枚ずつ包みましょう。コップの取っ手の部分など細い部分を梱包する際には、本体の梱包とは別に2重にして包むようにすると破損の防止に役立ちます。また、お皿などをポリエチレンシートで梱包した後は、お皿を積み上げず立てて並べるようにすると割れにくくなります。
販売されている形状もカットされているもの、袋状になっているもの、業務用におすすめなロールタイプ等、用途に応じた形状に分かれています。
すき間を埋める緩衝材の使い方
箱の中で中身が動かないようにするためには、緩衝材で空いているすき間を埋めることが重要です。
おすすめはエアパッキンです。エアパッキンは、商品の梱包が出来るだけでなく、折りたたんだり丸めたりすると、外箱と中身のすき間を埋めることが出来ます。比較的安価でコストパフォーマンスに優れているのが◎。もしすき間が大きい場合には、エアクッションを置くのがよいでしょう。エアクッションはサイズが大きいので、簡単にすき間を埋めることが出来ます。細かいすき間には、バラ緩衝材を使うのが便利です。このように、すき間を埋めるための緩衝材にはそれぞれ適したものがあります。
もし適した緩衝材がない場合には、代わりに古い新聞紙などをくしゃくしゃにしたものをつめたり、シュレッダーしたチラシやフリーペーパーを袋に入れて緩衝材にするという手もあります。
まとめ
ここまで緩衝材の種類や役割、効果的な使い方についてご紹介してきました。
緩衝材は商品を梱包する際に使用され、外部からの衝撃を和らげたり、見た目を華やかに装飾するために使用されます。エアークッション、紙パッキン、ミラーマットなど、それぞれ形状や用途に違いがあり、その特長を活かすことで、より緩衝性を高めることが出来ます。
商品を保護するのに不可欠な緩衝材。ぜひこの記事を参考にして使いこなしてみましょう。
シモジマの緩衝材のおすすめ商品一覧
シモジマでは、ネット通販やフリマアプリ、引っ越しの荷物配送など、さまざまなシーンで活躍する緩衝材をお手頃価格で取り揃えております。
商品によってシートタイプやロールタイプ、封筒タイプなどがあり、用途に合わせて選べるバリエーションも豊富です。おしゃれなラッピングにも活用できる紙パッキンや、環境に配慮した脱プラ素材のクッションペーパーなどは必見です!
ぜひ緩衝材をお探しの方はシモジマオンラインショップをご覧ください。
関連記事
関連特集ページはこちら
関連コラムはこちら
巻段ボールの使い方を手順に沿ってご紹介!
緩衝材性能のついた封筒をお探しの方に
ギフト用緩衝材にピッタリ
封筒型ミラーマットはこちら
ラッピングだけじゃない!クリスタルパックの使い道