納品書の書き方と選び方
取引を行う中で扱われる書類には見積書・納品書・請求書・領収書などの種類があります。このうち「納品書」は、納品したことを証明する・見積書通りに発注した品が正しく納品されているかを確認するための書類です。納品書を作成していないという会社もあるように、発行は義務ではありません。一方で、納品書があることで取引先は安心して受取することができます。義務ではありませんが取引先との信頼を構築するために大切な書類である「納品書」についてご紹介します。
納品書とは?
納品書の記載内容は、納品書発行日・納品した商品などの名称・数量・明細金額・合計金額・備考です。大抵の場合、見積書の内容と納品書の内容は同じであるため、納品書があれば一目で取引内容を確認することができます。契約どおり取引が行われたことを明らかにしておくことは、お互いの信頼関係を構築する上で非常に重要なため、納品書作成も大切な業務になります。
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特長から選ぶ
納品書の細部に注目してみるとそれぞれに特徴があり、目的に合ったものを選ぶことで日々の業務の効率アップにつながります。多くの場合「複写式」が使われていますが、複写できる枚数には差があります。2から4枚複写など必要性に応じて選びましょう。さらに複写用紙にはノーカーボン紙・裏カーボン紙・カーボン紙自体が別途必要なものなど数種類あります。伝票発行機などで印字する場合は製本されていないものの方が切り離す手間を省け、ファイリングする場合にはパンチ穴があるものが便利です。ミシン目の切り離し易さにこだわったものもあります。2023年10月1日からインボイス制度が導入されるため、軽減税率制度・適格請求書等保存方式に対応した様式のものを今のうちから使っておくのもよいでしょう。
ノーカーボン紙
最も主流の商品。手が汚れにくくきれいでクリアに発色します。複写保持期間は約5年と短く、直射日光や高温・多湿を避けるなど保管には注意が必要です。
裏カーボンと上質紙の組み合わせ
ノーカーボン紙よりも一度に多くの枚数を複写可能なのが特徴。一度に大量に印刷することでコストが抑えられるため、発行する機会が多い企業に適しています。
上質紙の組み合わせ
ノーカーボンよりも印字が長期間保持できる。複写の度にカーボン紙を挟む必要があるため、発行機会の少ない企業に適しています。
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大きさから選ぶ
納品書のサイズに決まりはありません。そのため、A4からA6、B4からB7など企業ごとに採用しているサイズとなります。また、会社独自のフォーマットで発行している場合もあります。一般的に使われているものとしては、B4サイズは少し大きめ、A5サイズなら比較的コンパクトな部類です。世間一般のビジネス文書は、A4サイズが主流であるため特別な理由やこだわりがないのであれば、A4サイズが望ましいでしょう。三つ折りした際に長形3号封筒にぴったり収まり、見積書などとサイズを揃えることで、取引先も書類の管理がしやすくなります。
A4(210×297 mm)[レポート用紙サイズ] |
他のビジネス文書とも同じであるため、受領する側も書類管理がしやすくなります。 |
A6(105×148 mm)[文庫本サイズ] |
片手サイズの納品書です。比較的小さいサイズです。納品するものが決まっていたり、種類、量が少ない企業に好まれます。 |
B6(128×182 mm)[書籍(定番)サイズ] |
中ぐらいのサイズで、比較的内容が詳しく記載できるため、用いられるシーンが多いです。 |
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まとめ
納品書の役割と用紙の特徴について解説してきました。「手を汚さずに発行できる」「手間がかからない」など現場のニーズや、時代の変化、取引記録保存に関する法律改正など、さまざまなことに対応するために変化を続けてきた納品書。発行義務はありませんが、企業と企業の信頼を築く大切な書類です。もし、これからどこかの企業様と取引をお考えであれば、納品書の発行も検討してみてください。一通の納品書が、新しい絆となり、これまで以上に誠意ある「取引相手」として信頼構築につながることでしょう。
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