シモジマオンラインスタッフZ
公開日:2025/10/16 10:00
更新日:2025/10/20 10:22
【初心者必見】シリカゲルを用いたドライフラワーの作り方&色あせ防止対策

ドライフラワーを自分で作ってみたいけれど、最初の一歩がわからないという方も多いのではないでしょうか。せっかくなら、色あせず長く楽しめるドライフラワーを作りたいですよね。そこでおすすめなのが、
シリカゲルを使ったドライフラワーの作り方です。シリカゲルは花びらの鮮やかな色を保ちながら効率よく乾燥させられる優れた乾燥剤で、初心者でも簡単に扱えます。この記事では、実際に筆者が
「食品用シリカゲル」「ドライフラワー専用乾燥剤」「ハンギング法」の3種類で乾燥実験を行い、それぞれの仕上がりを比較。その結果を踏まえて、失敗しない作り方や色あせ防止のコツをわかりやすく紹介します。
この記事は、包装用品・店舗用品の通販 「シモジマオンラインショップ 」が監修しています。
シリカゲルを使ったドライフラワーの作り方と準備するもの

ドライフラワー作りに興味があるけれど、どうやって始めればいいのか悩んでいる方も多いでしょう。ここでは、シリカゲルを使って簡単にドライフラワーを作るための基本的な手順と必要な準備物を紹介します。初心者の方でも安心して始められるよう、分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
ドライフラワー作りに必要な道具と材料一覧
● 乾燥剤(食品用シリカゲル or ドライフラワー専用乾燥剤)
● 密閉容器(プラスチックまたはガラス製)
● 乾燥させたい花材
● ピンセット・ハサミ・ブラシ
まず、シリカゲルは欠かせません。これは花を乾燥させるための素材で、湿気を吸収する性質があります。どちらのシリカゲルを選ぶかで仕上がりが変わります。
食品用は手軽でコスパが良く、専用タイプは粒子が細かく、より色鮮やかに仕上がります。次に、乾燥させたい花材を用意しましょう。
選ぶ花材によって、仕上がりの雰囲気が変わるため、自分の好みに合わせて選ぶのがおすすめです。また、密閉容器にシリカゲルを入れることで、湿気を効率よく吸収できます。ピンセットやハサミもあると作業がスムーズに進みます。
ここで注意したいのが、
ドライフラワーに向き・不向きの花があるという点です。基本的にドライフラワーに向いている花は、
「水分が少ない」「花弁の数が多い」「花弁に厚みがある」といった特徴を持っています。一方で、水分を多く含む花や繊細な花は、乾燥中に形が崩れやすい傾向があります。
ドライフラワーに向く・向かない花を一覧でまとめた特集もありますので、こちらもも併せてご覧ください。
シリカゲルとは?特長とドライフラワー作りに適している理由
シリカゲルは、二酸化ケイ素からできた乾燥剤で、高い吸湿性を持ちます。花材の水分を短時間で取り除くことができるため、鮮やかな色を保ちながら美しいドライフラワーを作るのに最適です。今回用いたのは以下の2種類です。
● 食品用シリカゲル:粒が大きめで扱いやすく、安価で気軽に試せるタイプ。
● ドライフラワー専用乾燥剤:粒が細かく、花びら全体を包み込みながら均一に乾燥できる高品質タイプ。
筆者の実験では、食品用シリカゲルでもしっかり乾燥し、色も比較的きれいに残りました。一方、専用乾燥剤はより色ムラが少なく、花の立体感もそのままに仕上がりました。目的や花の種類に合わせて使い分けると良いでしょう。
失敗しないシリカゲルドライフラワー作り方5ステップ
ドライフラワーを作る際に、色あせや形崩れを防ぐためには、正しいステップを踏むことが大切です。ここでは、初心者でも安心して取り組めるシリカゲルを使ったドライフラワーの作り方を5つのステップに分けて解説します。また、実際に筆者が2種類のシリカゲルを用いた乾燥方法で実験を行い、感じたリアルなポイントや注意点もあわせて解説しているので、これから挑戦する方の参考になると幸いです。
1.花材の選び方・下準備
ドライフラワー作りにおいて、花材の選び方は非常に重要です。新鮮でしっかりとした形の花を選ぶことで、乾燥後も美しい仕上がりになります。特に色あせしにくい花を選ぶと、長期間楽しむことができます。バラやカーネーションなど、色が濃く形がしっかりしている花が適しています。また、咲き切った花は色が悪くなりがちなので、開花してすぐのお花のほうが良いでしょう。選んだ花は、茎を適切な長さに切り揃え、余分な葉を取り除くことで、乾燥がスムーズに進みます。 下準備として、花の表面の水分を軽く拭き取ることも大切です。これにより、シリカゲルが余計な水分を吸収するのを防ぎます。
今回は、ドライフラワーに向いているとされるバラとハイブリッドスターチス、ちょっと不向きだと言われているトルコキキョウを比較用としてドライフラワーにしてみました。
2.シリカゲルの準備と容器の用意
シリカゲルは、ドライフラワー作りにおいて重要な役割を果たします。まず、シリカゲルを用意し、乾燥させるための容器を準備します。外気の湿気を遮断できるプラスチックやガラス製が理想的です。シリカゲルは、花をしっかりと乾燥させるために必要な量を用意しましょう。花の大きさや量に応じて、シリカゲルを十分に用意することで、ムラなく乾燥します。容器の底が見えなくなるまでシリカゲルを敷き詰め、その上に花を配置する準備を整えます。
専用乾燥剤(シリカゲル)を容器に入れる時は、粒度がかなり細かく周囲に粉が舞ってしまうため、容器の下に敷き紙を敷いておくことをおすすめします。
3.花をシリカゲルに埋める正しい方法
花をシリカゲルに埋める際は、花びらが重ならないように注意します。花を一輪ずつ丁寧に配置し、シリカゲルが花全体を包み込むようにしていきます。これにより、花全体が均一に乾燥し、形崩れを防ぐことができます。 また、花が咲いている状態に近い形でシリカゲルに埋めて行くのもポイントです。花を配置した後、上からさらにシリカゲルを追加し、完全に埋めます。花の形を崩さないように、スプーンなどを使用して慎重にシリカゲルを入れましょう。粒度の細かい専用乾燥剤は花びらの間にもまんべんなく入れましょう。この作業でドライフラワーの花の形と色の美しさが決まります。
4.適切な乾燥期間や時間の目安
シリカゲルを使用したドライフラワーの乾燥期間は、花の種類や大きさによって異なります。一般的には、
1週間から10日程度が目安です。小さな花は短期間で乾燥しますが、大きな花は時間がかかることがあります。乾燥期間中は、容器を
直射日光の当たらない場所に置くことが重要です。これにより、色あせを防ぎ、自然な色合いを保つことができます。定期的に花の状態を確認し、適切なタイミングで取り出すことが大切です。
筆者の実験では、花が小さいこともありバラとスターチスは食品用シリカゲル・花専用乾燥剤ともに2,3日程度で十分に乾燥しました。トルコキキョウは、1週間で乾燥したのですが、花弁が薄いこともあり乾燥剤の重みに負けて平べったくなってしまいました。※実験環境:湿度の低い10月上旬
5.乾燥後のシリカゲル除去と仕上げ
乾燥が完了したら、花を慎重に取り出し、シリカゲルを丁寧に除去します。花びらにシリカゲルが残らないように、柔らかいブラシを使って払い落とすと良いでしょう。この際、花を傷つけないように注意が必要です。シリカゲルを除去した後、ドライフラワーの形を整えます。必要に応じて、茎をカットし、飾る準備を整えましょう。仕上げにドライフラワー用の保護スプレーをかけると、色持ちがさらに良くなります。
花専用乾燥剤は粉が細かいため、作業時は下に敷き紙またはトレーを使用すると片付けが楽です。
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実験からわかった!シリカゲルの種類とハンギング法の違い

今回の実験では、
● 食品用シリカゲル
● ドライフラワー専用乾燥剤
● ハンギング法(吊るして乾燥)
の3つを比較しました。
| 方法 |
仕上がり |
色の鮮やかさ |
コスト |
手間 |
| ハンギング法 |
アンティーク調・しわ多め |
★☆☆ |
◎ |
◎ |
| 食品用シリカゲル |
明るく自然な色味 |
★★☆ |
○ |
○ |
| 専用乾燥剤(細粒タイプ) |
ムラなく美しい仕上がり |
★★★ |
△ |
△ |

結果:
手軽さ重視 → ハンギング法
コスパ重視 → 食品用シリカゲル
色の美しさ重視 → 専用乾燥剤(シリカゲル系)
同じシリカゲルでも粒子の大きさや純度によって、仕上がりが大きく変わることがわかりました。
さらに、シリカゲルには青い粒(湿度インジケーター)が含まれている場合があり、この色の変化によって吸湿の状態を確認できます。青色がはっきりしているときはまだ使用可能で、ピンクに近づいている場合はすでに湿気を吸っているサインです。ただし、ピンクになってしまっても新品には劣るものの、加熱すれば再利用することも可能です。
なお、シリカゲルを用いたドライフラワー作成法は、茎を短くカットして乾燥させる必要があるため、
レジンアクセサリーやハーバリウムなど、小型のドライフラワー作品づくりに向いた方法とも言えます。ただし、密閉容器に入れずに外気に触れる状態で飾ると、色あせが早く進行してしまう点には注意が必要です。長く美しい状態を保ちたい場合は、
ガラスドームや透明ケースなど、空気に触れにくい環境で飾るのがおすすめです。
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ドライフラワーの色あせ防止・変色対策(保存・管理編)

シリカゲルで作ったドライフラワーは、乾燥直後の状態を維持できれば長く美しく保てます。しかし、保存環境次第では徐々に色あせることも...ここでは、色あせを防ぐための実践的な方法を紹介します。
色あせしにくい花選びと保管場所の選び方
ドライフラワーの色あせを防ぐためには、まず色あせしにくい花を選ぶことが大切です。例えば、
バラやラベンダーなど、もともと色が濃い花は色持ちが良い傾向にあります。
また、ドライフラワーにとって、
直射日光と湿気は大敵です。保管場所も重要で、
直射日光を避け、風通しの良い場所を選ぶと良いでしょう。湿度が高い場所は避け、乾燥した環境で保管することで、色あせを防ぎやすくなります。さらに、花の色を長持ちさせるためには、適切な温度管理も必要です。高温多湿の環境は色あせを促進するため、
冷暗所での保管が理想的です。これにより、ドライフラワーの美しさを長く保つことができます。
密閉容器・温湿度管理による色持ち長持ちテクニック
ドライフラワーを密閉容器に入れることで、外部の湿気や汚れから守ることができます。密閉容器は、
ガラスやプラスチック製のものが一般的で、密閉性が高いものを選ぶと良いでしょう。容器内の湿度を調整するために、
シリカゲルを一緒に入れておくと、より効果的です。
また、温湿度計を使用して、保管場所の環境を定期的にチェックすることも重要です。特に梅雨や夏場は湿度管理が重要で、
温度15~20℃・湿度40~50%を目安に保つと長持ちします。これらの管理を徹底することで、ドライフラワーの色持ちを長く維持することが可能です。
ドライフラワー色あせ防止のための追加コーティング方法
ドライフラワーの色あせをさらに防ぐためには、追加のコーティングを施す方法があります。例えば、
専用のクリアスプレーやアクリルスプレーを使用することで、花の表面を保護し、色あせを遅らせることができます。
スプレーは薄く均一に塗布することがポイントです。
コーティングを施す際は、風通しの良い場所で行うと良いでしょう。また、スプレーの種類によっては、光沢が出るものもあるため、
仕上がりのイメージに合わせて選ぶことが大切です。これにより、ドライフラワーの美しさをさらに引き立てることができます。
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押さえておきたいQ&A!初心者のドライフラワー作りトラブル対策

ドライフラワー作りに挑戦したいけれど、色あせや形崩れなどのトラブルが心配という方も多いのではないでしょうか。このセクションでは、初心者が陥りやすい疑問やトラブルに対して、わかりやすく解説します。
Q1. シリカゲル以外のドライフラワー作り方との違いとは?
A. シリカゲルは吸湿性が高く、短期間で花を乾燥させられるため、色あせ防止に最も優れた方法です。
ドライフラワーの作り方にはいくつかの種類がありますが、シリカゲルを使う方法は特に色の保持力が高いのが特徴です。他の方法としては「吊るし乾燥(ハンギング法)」や「グリセリン法」があります。吊るし乾燥は自然な風合いを楽しめますが、色が褪せやすい傾向があります。一方、グリセリン法は花の柔軟性を保ちながら乾燥できますが、シリカゲルほどの鮮やかさは得られません。そのため、短期間で色鮮やかなドライフラワーを作りたい方にはシリカゲル乾燥が最適です。
Q2. シリカゲルでドライフラワーを作るには何日くらいかかりますか?
A. 花の種類や湿度にもよりますが、一週間程度が目安です。
シリカゲルを使ったドライフラワー作りでは、乾燥期間は1週間から10日程度が目安。小さな花や水分が少ない花であれば3日ほどで乾燥し、大きめの花や厚みのある花は1週間前後かかる場合があります。乾燥が不十分だと色あせや形崩れの原因になるため、焦らずしっかりと時間を確保しましょう。筆者の実験でも、食品用シリカゲル、専用乾燥剤ともに3日前後が最も安定した仕上がりでした。
Q3. シリカゲルで作ったドライフラワーはどうやって保存する?
A. 密閉容器+シリカゲル同封で、湿気と日光を避けて保存するのが理想的です。
湿気を避けるために、作ったドライフラワーは密閉容器に入れて保管しましょう。容器内に乾燥剤(シリカゲル)を同封すると、湿気による色あせやカビを防ぐことができます。さらに、直射日光を避け、風通しの良い場所に置くことで美しい色を長期間キープ可能です。保存場所の温度と湿度を一定に保つことも大切で、特に高温多湿な季節は注意が必要です。定期的にシリカゲルを交換すれば、より長持ちします。
Q4. ドライフラワーを逆さまに飾るのはなぜ?
A. 形を整え、花びらの自然なラインを保つためです。
ドライフラワーを逆さまに吊るして飾るのは、重力で花の形が崩れるのを防ぐためです。特にハンギング法で乾燥させる場合、逆さにすることで花びらや茎が自然な位置に固定され、均等に乾燥します。また、逆さにすることで空気の通りがよくなり、乾燥ムラが減少。結果的に色あせを防ぎ、美しい仕上がりを実現できるのです。
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ドライフラワー作り方シリカゲル&色あせ防止対策の要点と活用ガイド
● シリカゲルには「食品用」と「専用乾燥剤」があり、どちらもドライフラワー作りに最適。
● 食品用はコスパと手軽さ、専用乾燥剤は仕上がりの美しさで選ぶ。
● ハンギング法よりもシリカゲル系の方法が色あせ防止効果が高く、鮮やかに仕上がる。
● 保存時は直射日光・湿気を避け、密閉容器とシリカゲルで管理。
ドライフラワー作りにおいて、シリカゲルは乾燥を迅速かつ効率的に行うための欠かせない材料です。シリカゲルを使用することで、花の形や色を美しく保ちながら、長期間楽しめるドライフラワーを作ることができます。また、色あせ防止のためには適切な保管方法やコーティングスプレーの活用が有効です。
この記事では、初心者の方でも安心して取り組めるように、道具の準備から乾燥後の仕上げ、保存のコツまでを具体的に紹介しました。これらのポイントを押さえることで、失敗を防ぎながら、鮮やかで美しいドライフラワーを長く楽しむことができます。実験を通じてわかったのは、シリカゲルを使えば初心者でもドライフラワーが作れるということ。ぜひ、自分の好みに合ったシリカゲルタイプを選び、理想のドライフラワーづくりに挑戦してみてください。
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また、ドライフラワーを購入したい方は、花材を豊富に扱う専門店やオンラインショップの利用がおすすめです。特に
実際に手に取って選びたい場合は、「east side tokyo」を訪れてみてください。店内ではスタッフに相談しながら花材を選べるため、アレンジメントにぴったりの素材を見つけやすく、必要な資材もすべて揃います。ぜひお気軽にご来店ください。
この記事は、包装用品・店舗用品の通販 「シモジマオンラインショップ 」が監修しています。
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