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レジ袋有料化情報第2回
シモジマオンラインスタッフ
2020/05/26 00:00

有料化の対象外になるレジ袋がある?バイオマスプラスチックとは

2020年7月から、日本全国の小売店に対してプラスチック製買い物袋、いわゆる“レジ袋”の有料化が義務付けられることとなった。
シモジマではレジ袋有料化に関する情報を様々な角度からピックアップ。 第2回では、有料化の対象外となるレジ袋をおさらい。対象外となる条件のひとつである、バイオマスプラスチック成分についても解説する。

有料化対象外のレジ袋とは

プラスチックごみ削減のため、世界各国に続き日本でも法律で規制が入ることとなったレジ袋。 しかし、一律で有料化となるわけではなく対象外=無料で配布がOKとなるケースが存在する。 判断の基準となるポイントは4つ。 まず1つが素材。プラスチック製は対象だが、紙・布・不織布製の手提げ袋は対象外。

2つめが持ち手の有無。プラスチック製であっても、持ち手のある袋は有料。持ち手のない商品包装用のフィルム等は無料となる。

3つめが、袋に入れるもの。袋の中身が販売された商品であれば、有料。しかし、例えばUFOキャッチャーで取るぬいぐるみなどの景品や試供品を入れる場合には無料だ。

そして4つめが、購入者がその袋を辞退できるかどうか。例として、袋ごと商品の一部となっている福袋やセット販売商品の外袋、もしくは免税店の袋のように別の法令で定められているものに関しては対象外に含まれる。

さらにこれらに加え、持ち手がつき、かつ中に商品を入れるプラスチック製の袋であっても、ある一定の条件を満たせば有料化の対象外となるのだ。

有料化対象外となる“環境に優しい”レジ袋

以下の3つが、有料化対象外となるプラスチック製手提げ袋の条件だ。 プラスチック製の袋であってもこれら3つの条件のうちいずれかを満たせば、環境に優しいことが認められ、小売店で無料配布をしても法令違反にはならない。 なお、①~③全て、文章あるいはマークで基準を満たしている旨の表示を本体に記載することが義務付けられている。

①厚みがあり丈夫で繰り返し使えるもの

袋の厚みが50ミクロン(0.05㎜)以上のプラスチックフィルムを使用した袋は、丈夫で繰り返し使用が可能なため環境に優しいと判断される。 【表事例】 「この袋は50μ以上あり、繰り返し使用することが推奨されています」

②海の中で分解されるもの

海の中にはたくさんの微生物がいる。その微生物たちのはたらきによって成分が分解される、海洋生分解性のプラスチックを100%使用したレジ袋も有料化の対象外だ。 【表事例】
「この袋は○○○機関によって認証された、海洋生分解性プラスチックの配合率が100%の買い物袋です」

③地球温暖化対策に役立つもの

バイオマス成分を25%以上配合したレジ袋も、地球温暖化防止に役立つため有料化の対象から外れる。 【表事例】 「この袋は○○○機関によって認証された、バイオマス素材の配合率が25%以上の買い物袋です」 【表事例】

ただし、今回の有料化に関する法令の目的は、あくまでもプラスチック製袋の使用量を減らすことが基本。 そのため政府が発表しているガイドラインには、これらの条件を満たすレジ袋については小売店と消費者のどちらもが“環境に優しい”という価値を認める必要があり、適切な価格での販売を推奨するという内容が記載されている。

バイオマス成分って何?

さて、3つめに登場した “バイオマス成分25%以上配合”という条件。 バイオマスとはいったい何なのか。この言葉自体聞きなれない、あるいは聞いたことはあるけれど具体的にどういったものか分からないという人も多いのではないだろうか。 バイオマスは英語でbiomassと書く。言葉そのままの意味あいとしては、「ある一定の範囲の中での生物資源(bio)の量(mass)を表す概念」のことなのだが…これでは少々分かりにくい。 一般的に、バイオマスといえば動物や植物など自然のものから作られた再生可能な資源(ただし、石油などの化石燃料は除く)のことを指す。 木材や植物、海藻、生ごみ、紙、動物の死骸や排泄物、プランクトンなどがバイオマス資源の代表的存在だ。

従来のプラスチックの原料となってきた石油は、枯渇と地球温暖化への影響で使用量の削減が求められている。 その石油資源になるべく頼らずに持続的に作ることができるため、バイオマスプラスチックが今注目を集めているのである。 さらにバイオマスプラスチックの中でも植物由来のものは、カーボンニュートラルであるため特に支持を得ている。カーボンニュートラルとは、二酸化炭素の排出量と吸収量が同じであること。植物は二酸化炭素を吸って光合成をするため、焼却時に出る二酸化炭素量を相殺すると考えられているのだ。 今回はそのうち、サトウキビを原料にして作られるポリエチレン、バイオPEについて更に詳しく紹介しよう。

エコ資源、サトウキビ

砂糖の原料としてお馴染みのサトウキビ。実は、無駄な廃棄を出さずに活用できるエコな資源なのだ。 サトウキビから砂糖を生成する過程で出るバガスと呼ばれるしぼりかすや廃蜜糖には、それぞれ活用用途がある。 バガスは製糖工場の熱源として燃やされたり、肥料として使用されているほか、天然繊維としての活用も盛んだ。シモジマの紙製使い捨て食品容器バガスシリーズも、その名の通りこのバガスを原料に作られている。

>バガスシリーズの商品を見る そして、砂糖となる成分を分離させたあとに残る廃蜜糖。こちらは発酵させ、蒸留させるとエタノールを生成することができる。これがバイオPEの元となるのだ。 シモジマでは新たなレジ袋「バイオハンドハイパー」をはじめ、このバイオPEを使用した商品を今後取り扱っていく。

>バイオハンドハイパーを見る

小売店に求められる環境配慮

地球温暖化が問題視されるようになったのは、1970年代のこと。それから50年近くが経った今、その状況はいまだ悪化の一途を辿るばかりだ。 日本でも、近年大型台風の到来など異常気象の被害に遭う地域が増えているが、この一因も地球温暖化にあると考えられている。 この先より一層、ひとりひとりの環境保全への取り組みが求められていくこととなるだろう。そうすると小売店舗に対しても、これまで以上に環境への配慮に目を向けることが求められるようになるはずだ。 環境に配慮した買い物袋への切り替えで、まずその一歩を踏み出してみてはいかがだろうか。

レジ袋有料化の制度や関連製品についての情報はこちらのページでまとめてご紹介をしております。ぜひご確認ください。HOWTOレジ袋有料化

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