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マネキンは服を飾るためのディスプレイとして、アパレルショップで重宝されています。最近では、通常より健康的な体形でリアルなマネキンを導入した店舗が話題になっていたのをご存じの方もいるかもしれません。ここではそんな「マネキン」と「トルソー」の違いから、種類、使い方やおすすめ商品まで、詳しくご紹介します。
マネキン・トルソーとは、全身（胴体）に服やアクセサリーをつけて店にディスプレイとして飾るための道具です。マネキンは、フランス語でモデルを意味する「mannequin」で本来は販売員を指していたようです。日本ではその意味で使用されることはなく、マネキンというとマネキン人形のことを意味します。トルソーはイタリア語で胴体を意味する「torso」が語源となっており、主に頭と四肢がないものを指します。またトルソーはディスプレイ用の他に、洋裁用（洋服を作る際に縫うこと）、着物の着付け練習用に使用されることもあります。マネキンもトルソーも主にアパレルショップの店頭や店のディスプレイツールとして置かれることが多く、お客さんの興味を引き付け、購買意欲を高めるための広告や販促ツールとしての役割を果たしています。
「マネキン」と「トルソー」。その違いを知らない方は多いと思います。ここでは、主に3つの違いをご紹介します。
四肢のある全身人形型がマネキン、主に胴体部分のみの人形型はトルソーと呼ばれています。マネキンは白塗装で表面を仕上げており、おしゃれな高級感のある印象を与えます。上品なスタイリッシュな印象のブランドに最適。ロングコートやワンピースをディスプレイするのにおすすめです。トルソーは布張りのものが多く、マネキンに比べ少しカジュアルな印象を与えます。トルソーはそのもの自体の印象がマネキンよりも弱いので、身に着けているものをより魅せたいときにおすすめ。ネックレスやネクタイなど、上半身のコーディネートがよく映えるので、年齢層が若めのアパレルショップやスーツショップに。マネキンよりも軽量で、扱いやすいのが特徴です。
マネキンとトルソーは製造方法に大きな違いがあります。マネキンはFRP（繊維強化プラスチック）でできており、手作業で型の改造が可能なことから、顔やポーズなどをブランドごとにオリジナルで製造しやすいのが特徴です。以前よりアパレルブランドでは、マネキンは別注品が多く取り扱われていましたが、近年では既製品の使用が多くなってきています。一方で、トルソーは布張りのものとマネキンのように塗装仕上げのものに分かれ、どちらも金型成形のため型の改造は難しいです。トルソーは布の種類やデザインで高級感からカジュアルまで、印象を変えることができます。金型成形であることから、マネキンに比べて安価なのが特徴です。
マネキンは靴まで含めた全身コーディネートに利用され、実際に人が着ている時の立体的な服の様子を想像しやすいのが特徴です。頭部に眼鏡や帽子なども着用できます。主に店やショーケースの目立つところにディスプレイとして置かれ、店の宣伝ツールとして使用されます。サイズ感が大きいものが多いのと少し圧迫感があるため、店頭ではなく店内の中央や店頭の端に置かれていることが多いです。一方でトルソーは全身コーディネート、上半身のみのコーディネートに使用できるものなど、その種類は様々です。全身コーディネートを着て店頭の目立つところに置いたり、上半身のみのコーディネートで棚や机の上に置いて、ディスプレイにメリハリをつけたりします。
ここまでマネキンとトルソーについて様々な違いを説明してきましたが、その定義は正直あいまいな部分も多く、違いが分かりづらいことがほとんどです。近年では頭と手がついているトルソーなども存在しており、その違いの見分け方はますます難しくなってきています。基本的には全身人形で頭と四肢のあるものが「マネキン」で、胴体部分だけで頭と四肢のないものを「トルソー」と考えて良いと思います。頭と手がついているトルソーも存在することから、足先の有無でマネキンとトルソーを分けている人もいるようですね。例外のものとしては、頭はないが四肢のある全身マネキンは「ヘッドカットマネキン」や「ヘッドレスマネキン」と呼ばれます。
皆さんは、マネキンには種類があることを知っていますか？ここではマネキンの種類を3つに分けて紹介します。
人間のようにリアルな顔や髪の毛の付いたマネキンです。服を着せたときによりリアルなコーディネートに仕上がります。リアルマネキンは、店頭ディスプレイとして印象に残り、強いインパクトがあるのが特徴です。マネキンの表情やポーズなどで、お店独自の世界観を演出できるだけではなく、メッセージ性のあるディスプレイに仕上げることが出来ます。顔がついていることで、よりブランドのコンセプトにディスプレイを寄せることが可能です。それだけにターゲットが特定の年代やイメージになってしまうことがネックですが、トップブランドのブランドイメージの表現や、特定の衣装の展示などに、リアルマネキンがよく用いられています。
アブストラクトマネキン（抽象マネキン）と呼ばれる、顔が抽象化されたマネキンです。一般的によく使用されているマネキンのタイプが、アブストラクトマネキンにあたります。このマネキンは年齢層やイメージに左右されることなく、様々なブランドやファストファッションを取り扱う店などで頻繁に見かけるものです。抽象マネキンは帽子などのディスプレイに最適で、被り物を魅力的に見せる効果があります。また、顔の造形の凹凸があるものとないものに分けられるので、ブランドのイメージに合わせて選べます。抽象マネキンは、マネキンの印象があまり強くないことからどんな服を目立たせることが出来るため、幅広い層をターゲットにした店舗に最適です。
頭の部分がついていないヘッドレスマネキン。マネキンの印象が抽象マネキンよりもさらにひかえめなのが特徴です。リアルマネキン、抽象マネキンを店頭や目立つところに置き、ほかをヘッドレスマネキンにするとディスプレイの空間に緩急を付けることが出来ます。そのため、広い店舗やマネキンの数が多いショップなどに最適です。顔がついていないので抽象マネキンよりも、大衆的な親しみやすいイメージを持たせたいときにも。また、ウェディングドレスなど衣装を最大限に魅せたいときにおすすめです。帽子などをかぶせる際には、帽子の中にビニールや紙で詰め物をし、少し帽子がマネキンから浮かせるようにすると見栄えが良くなります。
マネキンやトルソーを使用することで、店頭や店内でお客さんの目を引くことが出来ます。その際に、実際に服やカバンを身に着けてみたときの自分自身の投影や、コーディネートの組み合わせイメージが湧きやすく、それらが消費者の購買意欲の増進につながると考えられます。マネキンとトルソーは服を立体的に見せ、畳んでいる時にはわからない服の魅力をお客さんにアピール出来るだけでなく、おすすめのコーディネートの提案や、今の店の一押し商品なども簡単にアピールできます。このようにマネキン、トルソーは便利なだけでなく、「マネキン買い」という言葉があるように消費者に大きな影響を与えることのできるディスプレイツールです。
マネキンもトルソーもどちらも重量のあるものが多いので使用する際には、注意深く使用しましょう。実際に使用する際には、まずボトムスを履かせ、土台に足を設置します。この時点でまだ腕はつけず、トップスを着せます。トップスを着せた後に、腕、手の順番でつけたら完成です。マネキンもトルソーもほとんど手順は変わりません。服を選ぶ際にもポイントがあります。トレンドアイテムを入れることと、季節物の商品を取り入れることです。トレンドアイテムはそのアイテムを持っている人が多いことを意味します。マネキンを見た際に自分の持っている服に合うか考えたことはありませんか？実際に自分の持っているものに合うとわかると購買意欲が高まります。季節物の商品も少し似ていますが、今の季節を快適に過ごせるか、今持っている服と合うかが焦点となっています。また、一般的にマネキンやトルソーは真正面を向いて立っているものが多いですが、より効果的にディスプレイするなら、ポーズをつけるとよいでしょう。走るポーズなどで、その場面を想像させることがポイントです。
ここまでマネキンについて、トルソーとの違いを中心にご紹介してきました。シモジマでは、今回は詳しくご紹介できなかった赤ちゃんサイズマネキンから、子供、大人サイズのマネキンまで揃っています。ヘッドレスマネキンもあるのでぜひチェックしてみてください。ポージングもそれぞれ異なり、シーンや用途に合わせてお選びいただけます。今回マネキンと共にご紹介したトルソーも、種類豊富にご用意しているので、合わせてご覧ください。
