クグロフとは?
名前の由来や起源、作り方を紹介
フランスの国王ルイ16世と結婚したマリーアントワネットが愛した伝統的なお菓子として有名な「クグロフ」。ヨーロッパで生まれ、今では日本を含む世界中で親しまれています。粉砂糖やアイシングでトッピングしたクグロフはSNS映えも抜群。日本ではシュトーレンやパネットーネなどと並び、クリスマスに食べられることが多いです。
クグロフの起源や名前の由来、作り方を紹介
ヨーロッパが発祥ということは知っていても、どんな場所で生まれて、どのように広まったのかはご存じでない方が多いのでしょうか。この記事ではクグロフの起源や名前の由来をはじめ、レシピや作る際のポイントなどを詳しくご紹介いたします。クグロフの歴史を知ることで、今までとは違った楽しみ方ができるかもしれません。
クグロフとは?
クグロフとは、ヨーロッパを中心に人気のある伝統的なお菓子です。ドライフルーツやナッツが入ったリッチな生地を特徴的な円形の型で焼いて作ります。粉砂糖やアイシングで飾られることが多く、その上品でおしゃれな見た目も人気の要因です。クグロフは、特別な日や祝祭日に家族や友人と共に楽しむためのお菓子として日本でもよく食べられています。
クグロフの味や材料の特徴
発酵させた生地にレーズンなどのドライフルーツやナッツを混ぜて焼き上げたクグロフは、甘さ控えめのリッチな味わいが特徴です。イースト菌を発酵させて作るため、パンのようなふわふわした食感をしており、ヨーロッパではジャムなどでアレンジをして朝食としても親しまれています。混ぜる食材やトッピング次第で様々な食べ方ができるのも嬉しいポイントですね。
クグロフといえばクグロフ型を使った見た目!
クグロフは、リング状の「クグロフ型」を使って焼かれます。斜めに波打ったようなデザインが入っており、上品で高貴な印象を与えます。クグロフ型の中央には丸い筒状の穴が開いており、シフォンケーキのような形をしています。この穴は背が高く分厚いクグロフに熱が均一に伝わるようするための穴です。穴があることによりクグロフは全体が均一に焼き上がります。完成したクグロフには粉糖を振りかけたり、アイシングやフルーツで飾ったりすることで豪華な見た目になります。
クグロフの歴史について
クグロフの歴史にはいくつかの説があるとされています。ここでは、中でも有名な2つの説をご紹介いたします。
東方の三博士説
キリスト誕生を祝うためにベツレヘムへ向かっていた東方の三博士が道中で陶器職人の自宅に泊めてもらい、そのお礼に帽子の型をした陶器を使い焼いたお菓子がクグロフと呼ばれるようになったという説です。
マリーアントワネット説
マリーアントワネットがルイ16世と結婚する際に、毎朝食べるほど大好きだったクグロフを持っていったことでフランスに伝わり、のちにヨーロッパ各国にも広まったと言われています。
クグロフ発祥の地は?
クグロフの発祥の地にも諸説ありますが、東方の三博士説は陶器職人の家がある、フランス東部に位置するアルザス地方のリボーヴィレという村が発祥の地とされています。また、オーストリアやドイツにもクグロフ型のお菓子が存在していたとも言われています。マリーアントワネットはオーストリアで生まれ育っているため、どれも信ぴょう性が高いですね。
クグロフを食べる日は?
フランスでは”少し贅沢な日曜日の朝食”として親しまれてきました。日常的に食べるというよりは、たまに食べるご褒美やクリスマスやお祝い事がある日などの特別な日に食べることが多いようです。頑張った自分へのご褒美にもいいですね。
クグロフの名前の由来は?
クグロフはフランス語で「Kouglof」と表記されます。しかし、フランス語には「K」から始まる単語はないため、外来語であるということがわかります。ここでは、クグロフの名前の由来についていくつかの説をご紹介いたします。
フランスのアルザス語に由来している
発祥の地のひとつとして挙げられる、フランスのアルザス地方で使われているアルザス語から由来しているという説です。アルザス語でクグロフは「Kugelhopf(クーゲルホプフ)」と言います。アルザス語はドイツ語が祖語となった方言のため、ドイツ語を組み合わせた造語であるクーゲルホプフがクグロフになったのではないかと言われています。
帽子の形に由来している
2つ目の説は、帽子の形に由来しているという説です。当時、アルザス地方の僧侶がかぶっていた帽子「Gugelhuete(グーゲルフエッテ)」と似ていたことから、クグロフになったと言われています。しかしこの説には僧侶の帽子説以外にもフランスの議員さんがかぶっていたという説もあるため、実際はどの帽子なのかわかっていません。
クーゲルという人名に由来している
クグロフの歴史の説のひとつとしてご紹介した東方の三博士説。この中に出てくる家の主である陶器職人の名前が「クーゲルさん」だったという説です。東方の三人説はクグロフのはじまりだったという説もあるため、クグロフを焼くきっかけとなったクーゲルさんの名前からとって「クグロフ」という名前がついたというのも納得できますよね。
クグロフを英語やドイツ語で表記すると?
クグロフを英語で表記すると「Gugelhupf(グーゲルフップフ)」と表記します。ドイツ語では「Napfkuchen(ナップフクーヘン)」と表記しますが、ドイツ語を話す地域によっても違いがあり、オーストリアでは「Gugelhupf」や「Kugelhopf」、スイスのドイツ語圏では「Gogelhopf」と表記されています。
クグロフと他のお菓子の違いは?
クグロフとカヌレの違い
クグロフとカヌレは見た目が似ているため間違えられることがよくありますが、実は発祥地から材料、作り方まで全く違うお菓子です。フランスのアルザス地方やオーストリアが発祥地として挙げられるクグロフに対し、カヌレはフランスのボルドー地区で誕生しました。表面がしっかりと焼かれたカヌレは外はカリカリ、中はもちもちとしているのが特徴です。
クグロフとブリオッシュの違い
ブリオッシュはフランスで生まれた菓子パンの一種です。クグロフはブリオッシュ生地にドライフルーツやナッツを加えて作ります。基本的な材料は同じなため味は似ていますが、形が最も大きな違いです。決まった型を使用して作るクグロフに対し、ブリオッシュはだるまのような形をしたものや食パンのような形をしたものなど様々です。
クグロフとパウンドケーキの違い
イギリス発祥のパウンドケーキはしっとりとした食感が特徴のお菓子です。パウンドケーキという名前は材料を1ポンドずつ用いたことに由来しており、当時は特別な日のケーキとして食べられていました。クグロフは生地を発酵させて作るパン菓子ですが、パウンドケーキは小麦粉、砂糖、バター、卵を主な材料とするケーキであり、食感や風味も異なります。また、クグロフは中心に穴が開いた型を使用しますが、パウンドケーキを焼く際には横長の型を使用します。
クグロフの作り方を紹介
材料(3-4人分)
クグロフの生地
18cmサイズのクグロフ型を使用したクグロフの生地を作る際に用意する材料です。
- 強力粉 - 250g
- 砂糖 - 40g
- 塩 - 4g
- ドライイースト - 5g
- 牛乳 - 80ml
- 卵 - 1個
- 無塩バター - 70g
- レーズン - 100g
クグロフの仕上げの材料
- バター(型に塗る用)- 適量
- 粉砂糖 - 適量
- アーモンドホール - 適量(型のくぼみの数くらい)
作り方とポイント
- ボウルに強力粉、砂糖、塩、ドライイーストをふるい入れて混ぜ合わせます。
- 牛乳と卵を加えて捏ねます。
- バターを少しずつ加え、再度捏ねます。
- 生地を台の上に広げてレーズンを散りばめ、生地を何度も折りたたみながらレーズンが均一になるように混ぜ合わせます。
- 生地をボウルに入れ、ラップをして30度のオーブンで60分程度発酵させます。生地が2倍くらいに膨れ上がったら1次発酵完了です。
- 生地をオーブンから取り出し、20分程度生地を休ませます。
- 生地を休ませている間にクグロフ型の内側に溶かしバターを塗り広げて、底のくぼみにアーモンドホールを入れます。
- 休ませていた生地を台の上に取り出し、軽く丸めなおしたら生地の中央に穴を開けます。
- 生地を型に入れてラップを掛けたら30度のオーブンで40分程度かけて2次発酵させます。
- 180度に予熱したオーブンで30分から40分焼きます。竹串を刺して生地が串についてこなければ焼き上がりです。
- 型から生地を取り出し粗熱が取れたら、仕上げに粉砂糖をふるい掛けて完成です。
カットをする際にはクグロフの波に沿って斜めに包丁を入れるときれいに切り分けることができます。
クグロフはどれくらい日持ちする?
手づくりの場合は常温で2日間が目安です。消費するまでに2日以上かかる場合は、クグロフを小分けにした後にラップで包み、ジップ付きポリ袋などに入れて密閉し冷蔵庫または冷凍庫で保管しましょう。冷蔵保存の場合は1週間、冷凍保存の場合は2週間程度が目安です。食べる際には、トースターで温めてから食べるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、クグロフの歴史や名前の由来から作り方、クグロフ型のおすすめ商品まで幅広くご紹介いたしました。レーズンやナッツが入った上品でリッチな味わいと、可愛らしい見た目が大人気のクグロフ。ヨーロッパで誕生し、今では日本を含む世界各国で食べられています。クグロフは型と材料があれば自宅でも簡単に作ることができます。ぜひこの記事を参考にして、クリスマスや誕生日といった特別な日のデザートにクグロフを作ってみてください。
クグロフ型はシモジマで!
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圧倒的コストパフォーマンス!ものづくりの町、「燕三条」で作られた高品質で高いコストパフォーマンスのクグロフ型です。底径14cmで少人数で切り分けて食べるのにおすすめ。スチール製で簡単にお手入れができるのも嬉しいポイント。表面にはテフロン加工が施されており、型からきれいに生地を取り出すことができます。
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