シールをきれいに剥がす方法は?
ベタベタを残さず取る方法や素材別の剥がし方を紹介
シールを剥がす作業は簡単に思えますが、きれいに剥がすにはちょっとしたコツが必要です。商品に貼られた値札やラッピングシールなどを剥がした時に、糊が残ってしまったという方は多いのではないでしょうか。本記事では、シールをきれいに剥がす方法と、べたべたと残った糊を取り除く方法をご紹介します。さらに、紙や木材、プラスチックなど、素材別の剥がし方も詳しく解説していきます。この記事を読めば、もうシール跡に悩む必要はありません!
シールをきれいに剥がせない理由とは?
日常生活の中で、シールを剥がす機会は意外と多いものです。しかし、いざ剥がそうとすると、綺麗に剥がれずに破れたり、ベタベタした糊が残ったりして困った経験はありませんか?一見簡単そうに見えて、意外と奥深いシールの剥がし方。なぜ、綺麗に剥がせないのでしょうか。
シールの粘着剤は落としにくく作られている
シールは基本的に、対象物にしっかり貼りつけられるように作られています。そのためシールの粘着剤は、強粘着で剥がれにくく、残留しやすいように設計されていることがあります。これは、剥がれにくいことが重要となる場面、例えば商品のラベルや値段シール、重要書類などに使用される場合において、意図的に剥がされることを防ぐためです。
時間が経つことで剥がしにくくなる
シールは長時間貼り付けられていると、粘着剤が劣化して剥がれにくくなり、剥がすのにより多くの力が必要になります。またシールを貼った場所に日光が当たると、紫外線によって粘着剤がべとべとになります。そしてそのまま時間が経つと、今度はどんどん硬化していきます。硬化した粘着剤は、剥がす際に破れたり、ベタベタした糊が残ったりしやすくなります。
シールの剥がし方は?
シールを剥がす際、うまくいかず失敗してしまうことはよくあります。剥がし方を間違えると、シールが破れたり、糊の残りが目立ってしまう可能性があります。しかし、適切な方法を知っていれば、きれいにシールを剥がすことができるのです。
ゆっくりと剥がすことで粘着剤が残るのを防ぐ
シールの端からゆっくりと剥がすことで、粘着剤が残りにくくなることがあります。この方法は、特に粘着力が弱いシールやデリケートな素材などに有効です。シールを剥がす際は、無理に引っ張ると粘着剤が残ってしまうので、焦らず丁寧に行うことが大切です。作業には時間がかかりますが、粘着剤が残るのを最小限に抑えられますよ。
シール剥がし剤を使う
市販のシール剥がし剤を使用することで、粘着剤を溶かして簡単にシールを剥がすことができます。この方法は、強固に貼り付いているシールに効果的です。ただし、溶剤が製品を傷める可能性もあるので注意が必要です。主な使用方法は、次の通りです。
- シール剥がし剤を塗る
シール剥がし剤を剥がしたいシールの表面にまんべんなくスプレーします。 - 剥がし剤を染みこませる
スプレー後、数分から数時間ほど放置します。時間は製品によって異なるので、説明書を確認してください。 - ゆっくり剥がす
ヘラなどを使い、ゆっくりとシールを剥がします。 - 拭き取る
剥がした後に、ベタつきが残っている場合は、布やティッシュで拭き取ります。
ドライヤーの温風を当てて温める
ドライヤーでシールを温めると、粘着剤が柔らかくなり、剥がしやすくなります。この方法は、特に硬化した粘着剤に有効です。
- シールに温風を当てる
ドライヤーをシールの表面から20cmほど離し、数十秒温風を当てます。 - ゆっくりと剥がす
ヘラを使って、ゆっくりとシールを剥がします。角から少しずつ剥がしていくと、綺麗に剥がしやすいです。
ただし、過度に温めすぎると製品が変形したり、シールの色が変わったりする恐れがあるので注意しましょう。
水に濡らす
水に濡らすと、水分がシールに染み込んで粘着力が弱まる場合があります。濡れても問題ない素材であれば、この方法は効果的です。
- シールを水で濡らす
霧吹きがあれば、シール全体に水を吹き付けます。霧吹きがない場合は、布を水で濡らし、シールを湿らせます。ぬるま湯につけこんでふやかすのもおすすめです。 - 時間を置き、ゆっくりと剥がす
水を染み込ませるために数分間放置し、時間が経ったらゆっくりとシールを剥がします。
台所用洗剤を使う
台所用洗剤に含まれる界面活性剤は、粘着剤の粘着力を弱める効果があります。
- シールに洗剤を塗る
洗剤をシール全体に塗り、ラップで覆って密着させます。 - 時間を置きゆっくりと剥がす
洗剤液を染み込ませるために数分間放置したら、洗剤を拭きとるようにゆっくりとシールを剥がします。 - 洗剤が残らないように拭き取る
洗剤が残ると素材が変色したり劣化したりする恐れがあるので、最後は水拭きするなどして洗剤をしっかり取り除きましょう。
除光液を使う
除光液には有機溶剤が配合されているため、粘着剤を溶かし、シールの剥離をしやすくする効果があります。
- シールに除光液を塗る
コットンを使ってシールに除光液を染み込ませ、湿らせます。 - 時間を置きゆっくりと剥がす
除光液を染み込ませるために数分間放置したあと、ゆっくりとシールを剥がします。
アセトンを含む除光液は引火性が高いため、火の近くでは使用せず、換気しながら実施しましょう。また樹脂を溶かす性質があり、樹脂製のものや木製のものへの使用は避けましょう。
剥がすためのヘラを使用する
専用のヘラやスクレーパーを使えば、シールをきれいに剥がせる場合があります。
- シールの角を少し剥がす
爪やピンセットを使って、シールの角を少しだけ剥がします。 - ヘラを差し込む
剥がした角にヘラを差し込み、少しずつ奥に滑り込ませます。 - ヘラを寝かせ気味にして剥がす
ヘラを寝かせ気味にすることで、素材を傷つけずに剥がすことができます。 - ゆっくりと剥がす
力の入れ過ぎには注意が必要です。無理な力を加えると製品に傷がついてしまうので、丁寧に作業することが大切です。
シールが上手く剥がせなかった!粘着剤を落とす方法
どんなに丁寧に剥がそうとしても、綺麗に剥がせないシールってありますよね。残ってしまった粘着剤は見た目も悪く、触るとベタベタして気持ち悪いです。そこで今回は、そんな厄介な粘着剤を綺麗に落とす方法をいくつかご紹介します。
メラミンスポンジでこする
メラミンスポンジは、台所用スポンジの硬い版みたいなもので、研磨剤入りのスポンジです。水で濡らしてこするだけで、頑固な汚れや焦げ付きを落とすことができ、粘着剤も例外ではありません。メラミンスポンジの摩擦で粘着剤をこすり落とすことができますが、表面が傷つく恐れがあるので、目立たない部分でテストをした上で使うことをおすすめします。
- スポンジを濡らす
メラミンスポンジを水で濡らします。 - スポンジでこする
粘着剤が残っている部分を、メラミンスポンジでこすります。円を描くようにこすると、より効果的に落とすことができます。 - 水拭きする
粘着剤が落ちたら、水拭きして完了です。
消しゴムの摩擦でとる
消しゴムのような柔らかい素材でこすれば、徐々に粘着剤を取り除くことができます。時間がかかるというデメリットもありますが、製品を傷つける心配がほとんどありません。
- 消しゴムでこする
粘着剤が残っている部分を、消しゴムでこすります。練り消しではなくやや固めの消しゴムがおすすめです。 - 消しカスのようにまとまったゴミを取り除く
あまり強くこすると素材の色がはげたり傷んだりするので、力の入れ方には注意しましょう。 - 水拭きする
粘着剤が落ちたら、水拭きして完了です。
セロハンテープの粘着力で取る
セロハンテープの粘着力を利用して粘着剤を剥がすこともできます。テープの粘着力でシールの粘着剤を絡め取って剥がす方法です。粘着剤の上からテープを貼り、テープを剥がす際に粘着剤を一緒に取ります。ただし、ベタつきが残ることもありますのでご注意ください。
- セロハンテープを貼る
粘着剤が残っている部分に、セロハンテープを貼り付けます。 - ゆっくり剥がす
セロハンテープをゆっくりと剥がします。 - 綺麗になるまで繰り返す
粘着剤がまだ残っている場合は、1,2を繰り返します。
シールを剥がすときのポイント
シールを綺麗に剥がすには、ちょっとしたコツやポイントがあります。素材や粘着剤の種類によって適切な方法が異なるため、事前に確認しておきましょう。
シール剥がしはダメージが大きい
シールを綺麗に剥がすことは、素材へのダメージと常に隣り合わせです。特に、木材や紙などのデリケートな素材は、剥がす過程で傷や変色を起こしやすくなります。シール剥がし剤は、強力な溶剤で粘着剤を溶かして剥がす方法です。手軽で効果的な一方、素材へのダメージが大きいため、使用には注意が必要です。
- 塗装の剥がれ
- プラスチックの変色
- 木材の腐食
- 金属の錆
絶対にきれいに落とせるとは限らない
どんな方法を使っても、絶対に綺麗にシールを剥がせる保証はありません。シールによっては粘着剤の跡が完全に取れない場合があります。特に、長期間貼られていたシールや、強力な粘着剤を使用したシールは跡が残ってしまう可能性が高いです。完璧を求めすぎないことがポイントで、多少の跡が残ることは覚悟しておきましょう。
使う道具によっては換気も必要
シール剥がしに使う道具の中には、化学物質を含むものもあります。これらを使用する際は、室内の換気を良くすることが大切です。換気扇をまわす、窓を開けるなどして室内の空気を新鮮なものに入れ替えましょう。特にアセトンやトルエンといった強力な溶剤を使う場合は、室内の空気が悪くなりやすいため、使用する量を最小限に抑え必ず換気を行ってください。
お酢や歯磨き粉、クリームは効果が薄い
シールの接着剤を除去する際に、お酢や歯磨き粉、クリームなど家庭にあるものを使って試す方もいるかと思います。しかし、これらの方法は効果が限定的であることが多く、すべてのタイプの粘着剤に効くわけではありません。お酢や歯磨き粉は弱い粘着剤にはある程度効果があるかもしれませんが、強固な粘着剤や古いシールの除去には専門の製品の使用を検討しましょう。
素材別おすすめシールの剥がし方
製品の素材によってもシールの剥がし方が変わってきます。いくつかの素材別におすすめの方法をご紹介します。
プラスチックについたシールの剥がし方は?
プラスチック製品についたシールを剥がす際は、まずは温めることから始めましょう。ドライヤーで温めると、粘着材が柔らかくなり剥がしやすくなります。シールが剥がれた後に残る粘着剤には、シール剥がし剤をつけるか、消しゴムで絡め取るのが効果的です。しかし、製品によってはシール剥がし剤の影響で変色等が起こる可能性があるため、目立たない部分で試してから使用してください。
木材についたシールの剥がし方は?
木材の場合、溶剤を使うと材質が傷む恐れがあります。木材の表面を傷つけないようにするため、シールを剥がす前に濡れた布やスポンジでシールを湿らせておくと良いでしょう。濡らしたくない場合は、ドライヤーを使って温める方法でも構いません。これらの方法でシールが柔らかくなったら、木製品を傷つけないスクレーパー等を使用してゆっくりとシールを剥がします。
紙についたシールの剥がし方は?
紙に貼られたシールは比較的剥がしやすいですが、破れやすいので紙を傷つけないよう注意が必要です。まずドライヤーで温めると接着剤が柔らかくなり、剥がれやすくなります。徐々に剥がしていき、途中で剥がれなくなったら再度温めることをおすすめします。また粘着剤が残る場合には、消しゴムを使って慎重に落とすようにしましょう。
まとめ
シールを綺麗に剥がすための様々なアプローチをご紹介しました。シールを剥がす際は、素材や粘着剤の種類に応じた方法を選ぶことが重要です。ドライヤーやシール剥がし剤、水や洗剤を利用する方法から、家庭にある材料を使ったアイデアまで、効果的な対策をチェックしておきましょう。また完璧を求めすぎず、多少の剥がし跡は許容範囲と考えることも大切です。素材に合わせて適切な方法を選び、時間をかけて丁寧に作業すれば綺麗にシールを剥がすことができると思いますので、ぜひこの記事を参考に、上手なシール剥がしにチャレンジしてみてください。
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